2024年7 月10日 (水曜日)
北斎など珠玉の浮世絵名品展:市制100周年記念し斎藤文夫コレクションを展示、川崎浮世絵ギャラリーで9月8日まで
川崎浮世絵ギャラリー(川崎駅前タワー・リバーク3階/JR川崎駅北口直結)では、企画展「川崎市市制100周年記念 斎藤文夫コレクション名品展」前期展を6月29日から開催している。
約6000点の浮世絵・肉筆画を所蔵する齋藤文夫さんのコレクションから、葛飾北斎「冨嶽三十六景 凱風快晴」、歌川広重「東海道五拾三次之内 川崎 六郷渡舟」、歌川国芳「讃岐院眷属をして為朝をすくふ図」をはじめとした数々の傑作のほか、川崎を描いた作品など多様な浮世絵を紹介する。
前期展は7月28日までで、後期展は8月3日〜9月8日。月曜休館(祝日の場合は翌日)。開館時間は11時〜18時30分(最終入館18時15分)。観覧料 500円(高校生以下、障がい者手帳を持つ人とその介護者1名無料)。
また7月21日14時からギャラリートークを開催する。申込不要で参加無料(要入場券)。
問い合わせは044-200-2122川崎市市民文化局市民文化振興室。
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2024年6 月 6日 (木曜日)
麻生区の「推し!」描いた絵画を募集:好きなところやお気に入りの場所や食べ物などを
川崎市市制100周年記念事業として、麻生区の「推し!」を描いた絵画作品を麻生区役所と新百合ヶ丘エリアマネジメントコンソーシアムが募集している。
地域への愛着を深めるきっかけにしてもらうのが目的。募集するのは、麻生区の好きなところやお気に入りの場所、食べ物などを描いた絵画作品。
対象は区内在住・在学・在勤者と麻生区ゆかりの人。
作品サイズは、用紙の場合はA3判以下、データの場合はjpeg形式で長辺2866×短辺2024ピクセル以上でデータサイズが8MB以下。生成AIなどで制作した作品は不可。
応募方法はエントリーシートと作品を区役所企画課(〒215-8570麻生区万福寺1-5-1)に持参または郵送、または応募フォーム(https://inspire-hub-shinyuri.com/kawasaki100/12299.html)から提出。応募締切は7月31日17時。
作品の中から麻生区長賞、麻生区町会連合会賞などを選出し、10月12日のあさお区民まつりプレイベントで表彰式を行う。
応募作品はホームページと、10月1日〜13日に新百合ヶ丘駅周辺などで展示する予定。
問い合わせは電話044-965-5117麻生区まちづくり推進部企画課、[email protected]新百合ヶ丘エリアマネジメントコンソーシアム市制100周年担当。
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2024年6 月 5日 (水曜日)
川崎のくらし100年の変遷を体験:大山街道ふるさと館で企画展、昔の遊び、録音、お茶の体験イベントも
川崎市高津区溝口の「川崎市大山街道ふるさと館」で、企画展「くらしの移り変わり−明治・大正・昭和の川崎−」(川崎市市民ミュージアム主催)が開催される。
川崎市が誕生した100年前の大正時代を軸に、明治・大正・昭和のくらしの変化について紹介。実際に使われていた生活道具や写真・映像等約150点の資料を展示するほか、昔の道具に実際に触れられる体験コーナーも設ける。
期間は6月22日〜9月1日で、時間は10時〜17時。観覧料無料。
関連イベントとして「懐かしのおもちゃで遊んでみよう!」、「みんなで●REC 音のワークショップ」を開催する。
「懐かしのおもちゃで遊んでみよう!」は7月13日10時〜11時30分で紙風船やおはじきなどの昔遊びを体験する。講師:川崎市市民ミュージアム学芸員・川崎市大山街道ふるさと館職員。参加は誰でも可能で、定員30人(申し込み多数の場合は抽選、1組4人まで応募可能)、参加無料、申し込み6月14日10時〜16時。申込・詳細はhttps://www.kawasaki-museum.jp/event/29642/
「みんなで●REC 音のワークショップ」は8月12日10時〜正午・13時30分〜15時30分で昔の機械を使って自分や周りの音をカセットテープに録音する。講師:青木学さん(日本大学非常勤講師)。対象は小学生以上(小学3年生以下は保護者同伴)で、定員各回20人(申し込み多数の場合は抽選、1組4人まで応募可能)、参加費1人300円、申し込み7月12日10時〜7月30日16時。申込・詳細はhttps://www.kawasaki-museum.jp/event/29642/
関連講座として夏休みふるさと発見講座「家庭でつくられていたお茶を飲んでみよう!」(川崎市大山街道ふるさと館主催)を開催する。
8月10日10時〜12時で昔ながらのお茶の製法を学び、実際に急須でいれたお茶を飲んで、市販のお茶と昔ながらの製法でいれたお茶を飲み比べるほか、企画展の会場で展示資料の説明を行う。講師:菊地悠介さん、谷拓馬さん(川崎市市民ミュージアム学芸員)。対象は小学4年生以上(小学4・5年生は保護者同伴)で、定員30人(申し込み多数の場合は抽選)、参加費1人300円(茶菓子付き)、申し込み6月15日10時〜7月15日16時。申込・詳細はhttps://www.kawasaki-museum.jp/event/29643/
展示詳細、イベント申し込みは市民ミュージアムホームページ(https://www.kawasaki-museum.jp/exhibition/29637/)。
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2024年5 月23日 (木曜日)
川崎浮世絵ギャラリーで「江戸名所道外尽」展:5月25日からお江戸ギャグ満載の浮世絵が一堂に
川崎駅前タワー・リバークの「川崎浮世絵ギャラリー」で企画展「SHO(笑)TIME! 戯画展 歌川広景『江戸名所道外尽(えどめいしょどうけづくし)』が5月25日から6月23日まで開催される。
歌川広景(生没年未詳)は初代歌川広重の弟子といわれる幕末に活躍した浮世絵師。「江戸名所道外尽」は江戸の街角で繰り広げられるドタバタ劇で、ハプニングの瞬間やズッコケポーズなどギャグ満載の広景の代表作全50図が勢揃いするほか、明治に活躍した昇斎一景による戯画も公開する。
会場では学芸員によるギャラリートークが5月30日・6月2・13・16日(変更の場合あり)14時から開かれる。
月曜休館で、時間は11時〜18時30分(最終入館18時15分)。入館料一般500円(高校生以下、障がい者手帳を持つ人とその介護者1人は無料)。
問い合わせは☎044-280-9511同ギャラリー。ホームページはこちら
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国際交流センターが開設30周年:7月6日に多文化共生フォーラム・コンサート開催
川崎市国際交流センター開設30周年と川崎市市制100周年を記念し、2024 多文化共生フォーラム・コンサート in カワサキ「多様性は可能性! みんなでつくる これからの カワサキ」(インターナショナル・フェスティバル実行委員会、川崎市国際交流協会主催)が7月6日13時〜16時に同センターで開催される。
5万人以上の外国人市民が住む川崎市で、多文化共生社会の実現に向けた取り組みや、違う価値観や文化的背景を持った人たちによる、誰にとっても住みやすい社会を考える。
京都精華大学前学長で人間環境デザインプログラム教授のウスビ サコさんによる基調講演「お互いに歩み寄る社会のためにーわたし・あなたに できることは?」、地域で活動する外国人市民らが日本での経験やこれからの川崎でしたいことを語るパネルディスカッション、東京交響楽団メンバーによる弦楽四重奏の演奏が行われる。
入場は無料で定員200人(応募多数の場合抽選)。
申し込みは川崎市国際交流協会ホームページ(https://www.kian.or.jp)の申し込みフォームから。6月13日締切。
問い合わせは☎044-435-7000同協会。
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2024年1 月27日 (土曜日)
川崎フロンターレが新体制を発表:ニューフェイス9人が参加、ACL制覇や複数タイトルに意欲
川崎フロンターレは1月20日、川崎市麻生区の昭和音楽大学で2024年の新体制発表会見を開き、チーム方針や新加入選手9人、背番号、新ユニフォームなどを発表した。鬼木達監督は1203人の観客を前にリーグ奪還とACL(アジアチャンピオンズリーグ)制覇、複数タイトルの奪取を誓った。
写真=新入団選手らがサポーターとともに記念撮影
会見には吉田明宏社長、竹内弘明強化本部長、鬼木監督のほか、新入団選手9人が参加した。入団したのは新卒のFW神田奏真(かんだ・そうま、18歳、静岡学園高等学校)、フロンターレアカデミーから昇格したMF由井航太(ゆい・こうた、18歳、#34、川崎フロンターレU18)、アカデミーを経て大学卒業後にフロンターレに戻ったMF山内日向汰(やまうち・ひなた、22歳、#26、桐蔭横浜大学)。移籍組はACLの経験があるDF三浦颯太(みうら・そうた、#13、ヴァンフォーレ甲府)、MF山本悠樹(やまもと・ゆうき、26歳、#77、ガンバ大阪)とベテランDF丸山祐市(まるやま・ゆういち、34歳、#35、名古屋グランパス)、ブラジル人のMFパトリッキ ヴェロン(19歳、#28、バイーア〈ブラジル〉)、FWエリソン(24歳、#9、サンパウロFC〈ブラジル〉)、MFゼ・ヒカルド(24歳、#6、ゴイアス〈ブラジル〉)。
ことしのチームのキャッチフレーズは「Mind-1 NEXT こころひとつに、その先へ」。あと1点足りず昇格できなかった20年前の2004年時のキャッチフレーズ「Mind-1」にNEXTを付け加え、「20年前に立ち返り、チーム一丸となって次のステージとなるアジアチャンピオンズリーグを制覇し、2025年に32チームでスタートするクラブワールドカップのアジア代表として世界に川崎の名を広めたい」と吉田社長が力説した。
会場では新ユニフォーム、ユニフォームスポンサーを紹介、川崎市制100周年コラボ、川崎大師とのコラボユニフォーム制作などを発表した。
新体制発表は、毎年「音楽のまち川崎」とコラボレーションする形式で行われている。今回はオープニングの昭和音大のステージで、バレエやダンス音楽を演奏、チームマスコットのふろん太が「白鳥の湖」の王女オデット役、ワルンタが悪魔のロットバルト役に扮して踊り(写真左)、会場をわかせた。
舞台には福田紀彦川崎市長も登壇し「ことしは川崎市が市制100年を迎え、さまざまなイベントを展開します。世界、特にアジアでは、カワサキというとオートバイメーカーを思い浮かべる人が多いようです。ぜひ、アジアチャンピオンズリーグを獲得して、記念すべき節目の年に、世界に川崎市とフロンターレのことを広めたいので、皆さん応援しましょう」と呼びかけた。
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2023年3 月10日 (金曜日)
麻生区観光写真コンクールに過去最多の応募:最優秀賞に菅原さん、第10回と区制40周年飾る
「魅力いっぱい 麻生のまち」をテーマに令和4年度・第10回麻生区観光写真コンクール(麻生観光協会、麻生区役所主催)が行われ、2022年9月1日から2023年1月31日まで募集したところ、応募者、作品数とも過去最多の一般の部128人290点、子どもの部38人53点の合計166人343点の作品が寄せられた。審査は2月17日に行われた審査の結果、一般の部は最優秀賞の麻生区片平の菅原陽子さんの「おじぞうさまボクのおはなし聞いて」(写真右)のほか、優秀賞8点、入賞6点、子どもの部は入選3点、佳作2点の合計20点が選ばれた。
この写真コンクールは、新旧の顔を持ち、変化に富んだ麻生区の魅力を多くの方に再発見してもらい、新たな観光スポットの発掘を目的に、麻生観光協会(高桑光雄会長)の事業として2009年から開催されており、区内外から多くの人が力作を寄せている。途中から毎年から隔年の開催に変わったが、今回で10回目を迎えた。
今回は写真コンクールの第10回という節目に加え、麻生区の区制40周年にあたるため、第10回記念賞と区制40周年記念賞を設けたほか、区内にある和光大学との連携・協力をさらに深化することを目指して和光大学賞が新設された。
審査は審査委員長の小関和弘・元和光大学表現学部教授、カメラマンの井田裕明氏ら10人の審査員によって行われたが、作品点数がこれまでの倍以上あるのに加え、技術的にもレベルの高い作品が多く、審査員たちはうれしい悲鳴を上げていた。
表彰式は川崎市麻生区役所で3月5日に催され、最優秀賞の菅原さんら18人の受賞者に斎藤文夫・川崎市観光協会会長、半谷俊彦和光大学学長、三瓶清美麻生区長らから表彰状や盾などの副賞が手渡された。また、区内にある(株)シグマ社から同社のデジタルカメラSIGMA dp1 Quattroが最優秀賞の菅原さんに贈られた。
会場では小関審査委員長が応募作の総評のほか、各受賞作品をスクリーンに投映しながら講評した。
最優秀賞の菅原さんは「修廣寺の境内に私自身がデザインして立てたお地蔵さんを写したもので、すごくうれしい」と喜んでいた。
応募全作品は観光写真コンクール公式ホームページ(http://asaophoto.net)で公開している。
2023-03-10 in 02)イベント・催事, 07)文化・芸術, b) 川崎市のニュース, b1) 川崎市麻生区 | Permalink | コメント (0)
2023年1 月17日 (火曜日)
麻生区観光写真コンクールを開催:1月31日まで作品を募集
麻生観光協会が麻生区観光写真コンクールを開催、1月31日まで「魅力いっぱい 麻生のまち」をテーマに麻生区の魅力を紹介した写真を募集している。今回は10回目を迎えたのに加え、区制40周年に合わせて第10回記念賞、和光大学賞などを新設するなどグレードアップを図った。協会では麻生区内で撮った写真なら、デジカメはもちろん、スマホでもOKで、 応募は郵送や窓口のほか、Eメールやスマホから簡単にできるとして、気軽に参加してと呼びかけている。
この写真コンクールは、麻生区の魅力を再発見するとともに、新たな観光スポットの発掘を目的に2009年に始まり、途中から隔年開催に変わったものの、麻生観光協会の事業として続けられてきた。川崎市内で豊かな田園風景が残る一方で、副都心として発展する同区には、区内外から多くのアマチュアカメラマンが訪れていることもあり、コンクールには多くの応募が寄せられた。
今回のコンクールは、「魅力いっぱい 麻生のまち」がテーマで、一般と子どもの部(中学生以下対象)に分かれ、住所、年齢、性別を問わずだれでも応募できる。
審査は2月17日に行われ、小関和弘・前和光大学表現学部教授、写真家の井田裕明さんらの審査員によって選考される。
賞は一般の部が最優秀賞(賞状盾、賞状、副賞=商品券10,000円相当、シグマ社製カメラSIGMA dp1 Quattro)、優秀賞(賞状盾、賞状、副賞=商品券5,000円相当)、入賞(賞状盾、副賞=商品券3,000円相当)、子どもの部が最優秀賞(賞状盾、賞状、副賞=商品券5,000円相当)、入賞(賞状盾、賞状、副賞=商品券2,000円相当)。
表彰式は3月に行われる。
全応募作品を公式ホームページで展示するほか、区内各所で入賞作品を適宜展示する予定。
問い合わせ・応募は麻生区役所地域振興課内、麻生観光協会。
公式ホームページはこちら→
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2022年10 月11日 (火曜日)
朝ドラ出演者が語る沖縄の物語と踊り : 10月15日に狛江市西河原公民館で
2022年9月30日で放映終了した連続テレビ小説「ちむどんどん」で踊られた琉球舞踊や沖縄の歌について「あまゆ店主」役で出演した俳優の藤木勇人さんをゲストに招いたイベント「沖縄の物語と踊り」が10月15日15時から狛江市西河原公民館3階多目的ホールで開かれる。
狛江市内で琉球舞踊などを教える「はいさい」が主催。
「ちゅらさん」「テンペスト」などにも出演した沖縄を代表とする藤木さんが第1部で「ちむどんどん報告会」と題し、ドラマに登場した琉球舞踊や歌について解説する。2部では志いさーの高座名を持つうちなー噺家の藤木さんが「沖縄落語」を演ずる。
オープニングには、はいさいを主宰する琉球舞踊家の宇夫方路さん、高山正樹さんらが地謡付きで三線などの生演奏で琉球舞踊を踊る。
入場は前売り2,500円、当日3,000円、大学生以下1,000円。開場は14時30分。
問い合わせは電話03-3489-2246はいさい。
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2021年11 月 6日 (土曜日)
第50回目の川崎市文化賞:前岡本太郎美術館館長の北條さんら6氏2団体が表彰
川崎市の第50回文化賞・社会功労賞などに、医学博士で日本学術振興会学術システム研究センター顧問の黒木登志夫さん、前岡本太郎美術館館長の北條秀衛さんら6氏2団体が選ばれた。11月4日に中原区の川崎市国際交流センターホールで贈呈式が催され、福田紀彦川崎市長から受賞者に賞状と記念品などが手渡された。
写真=川崎市文化賞贈呈式で喜びの受賞者
市の文化賞は、同市が政令指定都市になった1972年に創設。1991年度には文化賞、社会功労賞、スポーツ賞に分けられ、2003年度にアゼリア輝賞、2005年度に特別賞が新設された。今年度を含め川崎の文化、芸術、市民福祉、スポーツなどの各分野の向上・発展に尽力した315人の個人と83団体が受賞している。
ことしの受賞者は、文化賞に黒木登志夫さん(85・中原区)、日本地名研究所(高津区)、北條秀衛さん(75・麻生区)、ゆりがおか児童合唱団(麻生区)、社会功労賞にハンセン病回復者で川崎市肢体障害者協会会長の石山春平之さん(85・宮前区)、前川崎医師会副会長の片岡正さん(69・東京都世田谷区)、アゼリア輝賞に俳優の加藤梨里香さん(23・高津区)、サクソフォーン奏者の齊藤健太さん(29・埼玉県草加市)。
贈呈式には個人受賞者6人に加え、日本地名研究所から金田久璋所長、ゆりがおか児童合唱団から常任指揮者の藤井大輔さんと団長の高野知宙さんら全員が出席した。福田市長が賞状とガラス製記念品などをそれぞれに手渡し、約200人の参列者から祝福の拍手が贈られていた。
受賞者の挨拶では、北條さんは「私は元市職員で、言わば黒子。式典もうまく進行できるか、今も心配する気持ちがある」と笑いを誘った後「関わってきた文化人や市民の支えがあったからで、賞はマラソンの給水と思い、これからも文化の発展のためにがんばります」と語った。
小学6年生でハンセン病に罹患した石山さんは、「学校に病気を届け出た時に『汚い』と叩かれながら学校を追われた」という辛い体験を披露、「立派な賞をいただけるとは思わなかった」と言葉を詰まらせながらも「80歳を超えたが、残された人生を(差別のない社会のために)精一杯がんばりたい」と力強く述べた。
福田市長は受賞者の人柄や功績を紹介し「受賞を契機にさらなる活躍を希望しています」とはなむけの言葉を贈った。
●受賞者のプロフィールと受賞理由(敬称略)
○文化賞
☆黒木登志夫=くろき・としお(学術)
〜がん研究とかわさき市民アカデミーの発展に貢献〜
長年にわたりがん研究に従事し、日本のがん医療の発展に貢献するとともに、東京大学医科学研究所教授、岐阜大学学長、日本癌学会会長などの要職を歴任し日本の医学界を牽引してきた。
また、サイエンスライターとして活躍、多数の著書を執筆し、正確な医学情報をわかりやすく解説、新型コロナウイルス感染症に関して感染症の基礎知識や研究の最新情報を伝える活動にも積極的に取り組んだ。
川崎市では、かわさき市民アカデミーの講師として、医学や生命科学全般について市民にわかりやすく伝える活動に尽力している。
黒木さん「研究によって私自身も自分のがんを早く発見できた。研究をわかりやすく解説して還元するのが使命です。市民アカデミーで約10年にわたり毎年講演しているのでぜひ参加してほしい」
☆日本地名研究所=にほんちめいけんきゅうじょ(学術)
〜地名、風土の価値を伝えて40年〜
川崎市を拠点に、時代と共に失われつつある古い地名の由来などに関する学術的な研究を重ね、土地の風土と不可分の地名の価値を発信する活動を継続している。
日本の民俗学に大きな足跡を残した谷川健一氏(故人)を初代所長として発足し、以後、全国地名研究者大会の開催、各地の地名研究会の支援など地名や風土を見直す全国的な研究活動の中心的役割を果たしてきた。
川崎市においては、研究成果を「川崎の町名」「川崎地名辞典」などにまとめたほか、地名に関する市民講座などを通じて、市民が自分の住む地域の歴史・文化への理解を深め、地元への愛着を深める機会を提供している。
金田所長「5月に創立40周年と地名研究所創設者の谷川健一生誕百年のシンポをやりました。谷川は、地名は『日本人のアイデンティティーに不可欠な存在』が持論でしたが、私は大地のDNAだと付け加えたいです」
☆北條秀衛=ほうじょう・ひでえ(文化活動)
〜深い造詣と情熱で川崎の文化芸術振興を牽引〜
川崎市の教育長などを歴任し、公益財団法人川崎市文化財団理事長、岡本太郎美術館館長を歴任し、市の文化芸術事業に広く携わった。文化財団理事長として、川崎市ミューザ川崎シンフォニーホール、川崎市アートセンターなどの運営、発展に尽力するとともに、自身の芸術や伝統芸能への深い造詣と情熱により、川崎ジャズ、しんゆり芸術祭、川崎大師薪能など、多くの市民に親しまれている大型文化事業の立ち上げや運営を牽引、市の文化振興に貢献した。準備室長時代から関わってきた岡本太郎美術館の館長として、市出身の芸術家の岡本太郎の魅力を市民に伝え、館の発展に尽力した。
北條さん「これまで賞をいただいた先生方や市民のお陰で受賞できたことを、長い人生・マラソンの給水だと思い、まだまだ元気なのでこれからも文化の発展にがんばりたいです」
☆ゆりがおか児童合唱団=ゆりがおか児童合唱団(学術)
〜地域から世界に響く子どもたちの美しい歌声〜
子どもたちが音楽によって健やかな、豊かな心で成長してほしいとの願いで1970年に麻生区百合ケ丘で創立、50周年を迎えた。
市内での定期演奏会の開催、音楽イベントへの参加など、地域に根ざした活動を継続し、小学1年生から高校3年生までの子どもたちによる美しい歌声が長年にわたって市民に愛されている。
多くの合唱祭などで数々の賞を受賞、著名なオーケストラやアーティストとの共演、テレビ出演、海外への演奏旅行を行うなど活躍の場を広げるほか、合唱団の卒業生が音楽家や指揮者として活躍するなど、市を代表する児童合唱団として音楽文化の向上に貢献している。
藤井常任指揮者「私もこの合唱団出身です。創設者で指揮者の山田榮子さんから引き継いで10年が経ち、山田の代わって賞を受けたと思います。毎年入団してくれる子どもと、聴きに来てくれる人がいたから、50年続きました。支えてくれる麻生区や川崎市に感謝し、少子化の中でも子どもの歌声が、文化がつながっていけばと思います」
○社会功労賞
☆石山春平=いしやま・はるへい(社会福祉)
〜差別や偏見のない社会を目指して〜
ハンセン病回復者として、日本におけるハンセン病患者の権利回復運動を牽引してきた。実名を公表し、ハンセン病に対する誤った偏見や差別に苦しんだ経験を基に、全国各地で講演を行い、人権啓発活動に注力してきた。
川崎市では、30年以上にわたり障害者の生活を支援するガイドヘルパーに従事、市の福祉団体の役員を務めるなど、地域の障害者支援のリーダーとして、地域福祉の向上に貢献するとともに、福祉と人権問題に関する市民向けの講演を行い、差別や偏見のない社会の実現に尽力している。
石山さん「こんな立派な賞をいただけるとは思いませんでした。ハンセン病の収容所で働いていた女性と出会って結婚でき、夢のようだと思いました。その妻から、受賞の知らせを聞いて『やっと太陽が出た』と喜びの声をかけてくれました。残された人生を多くの人のために精一杯頑張りたいです」
☆片岡正=かたおか・ただし(保健衛生)
〜地域の子どもを守り、市民の命を守る〜
1996年に市内に小児科医院を開業して以来、長年にわたり地域の小児科医として母子保健の向上に尽力した。市医師会の副会長などを務め、市全体の医療体制の充実をめざして病児・病後児保育施設の開設、小児救急医療の体制整備などに尽力、地域の子育て支援体制の充実や小児医療の発展に貢献した。
また、新型コロナウイルス感染症の流行に際して市医師会の担当副会長として指導的役割を担い、市や医療関係団体と連携し、感染症の検査やワクチン接種体制を構築するなど、市民の命を守るため、感染症の終息に向けた取り組みに副会長退任後の今も尽力している。
片岡さん「25年前にクリニックを作りましたが、医師会を手伝うようになって仕事が増えました。全国に先駆けて公設民営の病児保育を手がけてきました。今回の新型コロナウイルス感染症の対策のように、これからも行政と医師会が両輪となり、協力共存でやっていきたいです」
○アゼリア輝賞
☆加藤梨里香=かとう・りりか(芸術・演劇)
〜川崎生まれ、川崎育ち。舞台で輝く若手俳優〜
2歳から子役として活躍し現在はミュージカルなどの舞台を中心として活動、これまで30以上の舞台に出演。ことし公演の帝国劇場ミュージカル「レ・ミセラブル」では主役級のヒロインのコゼットを熱演するなど、目覚ましい活躍をしている若手俳優。
川崎生まれ・育ちの俳優として、テレビやラジオ番組、自身のSNSで独自の視点で川崎の魅力を発信している。
加藤さん「このような賞をいただき光栄です。生まれ育った川崎の街を盛り上げ、今回の賞の名のようにたくさん輝けるよう精進していきたいです」
☆齊藤健太=さいとう・けんた(文化・音楽)
〜サクソフォーンの音色が川崎の未来を彩る〜
洗足学園音楽大学出身のサクソフォーン奏者で、4年に1度開催される世界で最も権威あるといわれる「アドルフサックス国際コンクール」で1位を受賞(2019年)し、将来が嘱託される若手音楽家のひとり。全国各地でのリサイタルやオーケストラとの共演など多岐にわたる活動を通じ、サクソフォーンの新しい可能性を模索している。また、市内での演奏や後進の指導にあたっており、川崎の音楽文化の担い手として、今後の活躍が期待されている。
齊藤さん「中学・高校と吹奏楽部でサックスを続けて、いろいろなコンクールに出ましたが、なかなか1位にはなれなかったです。人生最後のコンクールと思って臨んだベルギーで受賞できましたが、その後コロナ禍で演奏活動がなかなかできない日々が続いています。昨年から母校で後進の指導にあたっていますが、生活の中でサックスが親しみやすいものになるよう精進していきます」
2021-11-06 in 03)健康・福祉 ・医療, 05)歴史, 07)文化・芸術, 10)社会, b) 川崎市のニュース, b5) 川崎市中原区, 科学, 音楽 | Permalink | コメント (0)