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2017年1 月25日 (水曜日)
川崎フロンターレが新体制発表会見:新たな歴史をつくろうと鬼木新監督、家長ら新加入選手8人が参加
川崎フロンターレは1月22日、川崎市麻生区の昭和音楽大学テアトル・ジーリオ・ショウワで新体制発表会見を開き、2017年のチーム方針や新加入選手、新ユニフォームなどを発表した。藁科義弘社長は「日本一のサポーター、スポンサーに支えられている。足りないのは本業でてっぺんに上ること」と悲願のタイトル取りに意欲をみせた。参加した1217人のサポーターを前に鬼木達新監督と新加入のFW家長昭博選手ら8人が抱負を語り、新しいシーズンに向けて盛り上がった。
フロンターレは、オフシーズンにサポーターとの接点を深め、チームの考え方を直接聞いてもらおうと2004年から新体制発表会見を毎年サポーターに公開、「音楽のまち」を掲げる川崎市とコラボレーションしてコンサート付きで催している。客席には新入団選手の名前入りの横断幕が張られ、レプリカユニフォームやタオルマフラーなどを身につけたサポーターでぎっしり埋まった。今回の新体制のテーマは「音と光」で、サポーターにLEDライトが配られたたほか、オープニングイベントにも火を使う舞踊集団「かくづち」が幻想的なパフォーマンスを披露、昭和音楽大学の学生のほかサポ−ターなどが参加する聖歌隊がJoyful Joyful 全力少年などをを演奏した。
発表には藁科社長、庄子春男GM、鬼木新監督のほか、MF阿部浩之、FWハイネル、DF舞行龍 ジェームス、GKポープ ウィリアム、MF家長昭博の移籍組に加え、新卒のFW知念慶、DFダビナス ジェファーソンとユースから昇格のMF田中碧が次々と客席を通って舞台に登場、大きな拍手を受けていた。
藁科社長は「藁科ジョブズです」とアップルの創業者の故ステーブ・ジョブス氏のプレゼンテーションを模して黒いTシャツにシーンズ姿で登場して観客を沸かせた後、舞台を歩き回りながら「昨年は本当に皆さんに悔しい思いをさせてしまいました。1年間を通して優勝とタイトルをずっと意識した年でもあった。最終的にタイトルは取れませんでしたが、ものすごく大きな経験と財産をもたらした」と振り返り「この思いを持って21年目のシーズン、私たちはまた新たな挑戦に挑んでいきたいと思っています」とあいさつ。アジアチャンピオンズリーグ(ACL)参戦に当たっての川崎フロンターレと川崎市の取り組みやサッカースクールスクール、支援を続ける陸前高田との関係などことしの取り組みを紹介し、ことしのキャッチフレーズ「Paint it blue」について「21年目を迎えクラブがまた新たな一歩を踏み出すにあたり、もう一度初心に戻り一体感のある雰囲気を作り出すための象徴になるようにという思いを込めて決定したと説明。「等々力で応援するときはもちろんのこと、皆さんがお家を出るときからフロンターレブルーを身に着けて、川崎の街を、スタジアムを青く染めて、Jリーグに、アジアに、そして世界にフロンターレブルーを広めていきましょう」と呼びかけ、「川崎フロンターレは日本一のファン、サポーターとスポンサー様に支えられ日本一愛されるクラブになったと私は自負しています。足りないのは、本業でトップになることです。日本一の皆様に支えられているんですから、それに絶対応えてっぺんに上り詰めます。今年もフロンターレは新たな挑戦にチャレンジして参ります。1年間、大きな声援、熱い応援をよろしくお願いします」と力強く話した。
続いて福田紀彦市長が「職員らが知恵を出し自分たちのフロンターレをみんなで応援したいという、そういう気持ちでやっています。本当に街全体が一つのチームになっていることに、私は心から感謝申し上げたい。昨年悔しい思いをしましたが、勝つまで応援を続けることが大切。21年目に入って、20年間のこれまでと、新しい1ページを今年みんなで作っていくという意味で、多くのサポーター、市民の皆さんを巻き込んでですね、青く染めていきたい」と挨拶した。
続いて庄司GMは「昨シーズンは、リーグ戦、天皇杯と手の届くところまでいったが、残念な結果だった。今シーズンめざすものはJリーグ制覇。チームは力をつけており、狙えるタイトルはすべて狙う、そういう強い気持ちで全力でチャレンジしていく。そのために、連敗をしない、下位チームに取りこぼさない、ケガ人を少なくする」と3つのテーマを掲げ、ACL参戦にあたり誰が試合に出てもチーム力が落ちない戦力の確保とそれを支える新たにコーチ陣に加え、けがをしない体作りへの対応に4年ぶりにフィジカルコーチを招聘したことを明かした。
マジックショーで登場した鬼木新監督は「我々は大きな課題、宿題を残されたまま2017年がスタートしました。多少の不安の中でスタートしましたが、この1週間でその不安は一掃されました。今、宮崎でキャンプをやっていますが、この後ろにいる選手を含めて、既存の選手も含め、過去にないぐらい精力的に、元気に声も出して、僕も毎日トレーニングをしていて楽しいです。サッカーは90分の試合を長いシーズン戦いますが、最後の10分や、シーズン中に悪い時もありますが、そのときにこそぜひみなさんの力を貸して欲しい」と笑顔で挨拶した。
その後、新入団選手が1人ずつ紹介され、寡黙なイメージで通っていた家長選手は「タイトルに向けて、ここにいる新加入全員力になれるように頑張るので、応援よろしくお願いします。よくサポーターの方に、あんまりしゃべらない、あんまり笑わへんと思われがちなんですけど、茶目っ気たっぷりのよく話す関西人ですので、ぜひ気軽に声をかけてください。好きな食べ物はバナナです」とサポーターを笑わせた。また最初に紹介されたダビナスは「このクラブでプロとしてのキャリアをスタートできることを本当に幸せに思います。自分はずっと明るいと言われてきたので、このチームでも明るい存在になれるように。そして、なんといってもサッカーの部分で少しでも早くチームの戦力になって、タイトルを取るために絶対に必要な存在になれるように頑張っていくので、応援よろしくお願いします」とあいさつ、ラップを披露して強心臓ぶりを見せつけた。新背番号の発表で、ユース昇格から3年目の三好康児の新背番号がFC東京に移籍した大久保嘉人の13とアナウンスされると会場からどよめきと大きな拍手がおき、三好への期待の大きさを表していた。
また、新ユニフォーム、ユニフォームスポンサーなどが発表され、家長、知念、ダビナス、ホープ、阿部、田中の4選手がホーム、アウェイ、ACL用のユニフォーム、舞台に登場、写真撮影に応じた。
このほか、新スポンサーとなった菓子メーカーのロッテの発表として、川崎球場(現富士通スタジアム川崎)を本拠地にしていたプロ野球球団ロッテオリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)の投手・村田兆治さんが登場、まさかり投球で会場にボールなどを投げ、会場を沸かせた。
参加した多くのサポーターは「シーズンが開始のスイッチが入った」などと5時間あまりのイベントを楽しんでいた。
新入団選手のプロフィール
○移籍
MF阿部浩之(あべ・ひろゆき、27歳)背番号8
奈良県北葛城郡出身、身長170cm/体重69kg、経歴・エントラーダSC(奈良県)→高田FC U15(奈良県)→大阪桐蔭高校(大阪府)→関西学院大学(兵庫県)→ガンバ大阪。J1通算105試合/16得点、J2通算30試合/5得点、J3通算2試合/0得点、カップ戦通算16試合/5得点、天皇杯通算15試合/1得点
FWハイネル(はいねる、26歳)背番号22
エスピリトサント州(ブラジル)出身、身長175cm/体重64kg、経歴・グレミオ・バルエリ→マリーリア→FCカスカヴェル→フィゲイレンセ→リネンセ→トンベンセ→ナウチコ→フルミネンセ→バイーア→ヴィトーリア→ポンチ・プレッタ(すべてブラジル)
DF舞行龍 ジェームス(まいける・じぇーむす、28歳)背番号29
オークランド市(ニュージーランド)出身、身長185cm/体重82kg、経歴・WYNRS soccer academy NZ(ニュージーランド)→成立学園高校(東京都)→アルビレックス新潟→JAPANサッカーカレッジ(新潟県)→ツエーゲン金沢→V・ファーレン長崎→アルビレックス新潟。J1通算94試合/1得点、J2通算1試合/0得点、JF通算76試合/6得点、カップ戦通算15試合/1得点、天皇杯通算7試合/0得点
GKポープ ウィリアム(ぽーぷ・うぃりあむ)背番号31
東京都日野市出身、身長191cm/体重81kg、経歴・大和田SC(東京都)→東京ヴェルディジュニアユース(東京都)→東京ヴェルディユース(東京都)→東京ヴェルディ1969→FC岐阜。J2通算5試合/0得点、天皇杯通算1試合/0得点
MF家長昭博(いえなが・あきひろ、30歳)背番号41
京都府長岡京市出身、身長173cm/体重70kg、経歴・長岡京SSS(京都府)→ガンバ大阪ジュニアユース(大阪府)→ガンバ大阪ユース(大阪府)→ガンバ大阪→大分トリニータ→セレッソ大阪→RCDマジョルカ(スペイン)→蔚山現代(大韓民国)→ガンバ大阪→RCDマジョルカ→大宮アルディージャ。J1通算219試合/32得点、J2通算50試合/12得点、カップ戦通算36試合/4得点、天皇杯通算34試合/4得点、RCDマジョルカ通算18試合/2得点、蔚山通算12試合/1得点
○新卒
FW知念慶(ちねん・けい、21歳)背番号20
沖縄県島尻郡出身、身長177cm/体重71kg、経歴・北丘FC(沖縄県)→南風原町立南風原中学校(沖縄県) →沖縄県立知念高校(沖縄県)→愛知学院大学(愛知県)
DFダビナス ジェファーソン(だびなす・じぇふぁーそん、18歳)背番号26
東京都新宿区出身、身長182cm/体重77kg、経歴・FC WASEDA(東京都)→FCトリプレッタ(東京都)→桐光学園高校
○昇格
MF田中碧(たなか・あお、18歳)背番号32
川崎市出身、身長178cm/体重66kg、経歴・さぎぬまSC→川崎フロンターレU-10→川崎フロンターレU-12→ 川崎フロンターレU-13→ 川崎フロンターレU-15→川崎フロンターレU-18(全て神奈川県)
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