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2010年3 月29日 (月曜日)
川崎市多摩区の須賀神社:しだれ桜がライトアップ 街の人たちが花守引き継ぐ
川崎市多摩区栗谷3丁目にある須賀神社でしだれ桜のライトアップが3月26日から始まり、夜空に浮かび上がる幻想的な姿に、訪れた人たちはため息混じりで見とれていた。
写真右=ライトアップされたしだれ桜。見物の人が次々と訪れた(3月27日撮影)
このしだれ桜は、植木職の木村等真(ともまさ)さん(79)が10数年にわたって丹精込めて“花守”を続けてきたもので、樹齢は30年ほどだが、高さ10数m、幹周り約2mに生長、広がった枝にびっしりと白い小ぶりの花をつけるようになった。しかし、持病の腰痛が悪化したため、昨年、これ以上世話を続けられないと引退を宣言した。この話を聞いた神社の氏子など住民が街の花の名所が消えるのはしのびないと、花守を引き継ごうと立ち上がった。
町会役員の岸●さん(●は山かんむりに隆)、不動産業の岸輝久さんら50代から70代の住民数人が木村さんの指導を受けながら、ことし2月ごろから傷んだ木の支柱を金属製のものに取り替えたり、高さ10数mの木に登って枯れた枝を落としたり、枝を添え木にしばるなどの作業に取り組んだ。高い木の上で作業をするのは初めてという人もあり、最初はおっかなびっくりだったが、「美しい花をたくさんの人に見てもらいたい」という熱意で乗り切った。
ことしは見ごろになるのが昨年より数日遅れ、雨などの影響もあってライトアップは26日からとなった。須賀神社のしだれ桜は地元の人だけでなく、新聞やテレビなどでも取り上げられ、数年前から隠れた花の名所になっており、例年市外などからも多くの人が訪れる。このため、最寄りの小田急線生田駅から神社まで10分余りの道に案内のポスターも張りだした。
500Wの電球5個で照らし出されたしだれ桜を、世話にあたった岸さんらと木村さんは「この美しい姿を街のシンボルとして守り続けていきたい」と満足げに見上げていた。
満開の期間中は夜12時ごろまでライトアップが行われる。 須賀神社への行き方はこちら>
2010-03-29 | Permalink