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2009年8 月 4日 (火曜日)
川崎市アートセンターで平和のためのロードショー : 4作品を上映
小田急線新百合ヶ丘北口の川崎市アートセンターアルテリオ・シネマが、戦争の記憶を次世代に伝え考えようとことしも「平和のためのロードショー」を7月から8月にかけて実施、原爆症のドキュメンタリー映画など4作品を上映中だ。
写真=(c)2009.『妻の貌』上映委員会(川崎市アートセンター提供)
今回は、広島の映像作家川本昭人さんが監督・撮影・編集をした1時間54分のドキュメンタリー映画「妻の貌(かお)」で、山形国際ドキュメント映画祭2001招待作品で、神奈川映像コンクールグランプリを受賞作品。川本さんは家族を題材に50年以上カメラを回し続けておりこの作品は、その集大成とも言える内容で、原爆症で死を宣告された妻が、寝たきりになった義母の介護や、孫との触れあいなど日常生活を淡々と描き続けている。川本さんと進行のある新藤兼人監督や作家の澤地久江さんからも善サンされた作品だ。
アルテリア・シネマでは、上映期間に恵まれない作品にスポットを当てようと、映画評論家で日本映画学校校長の佐藤忠男さんが呼びかけ人となって準備を進め、この夏全国に上映を広げる「『妻の貌』上映委員会」を組織、同会が配給下となり、同シネマをはじめ、全国上映を広げている。
同シネマでの上映時間は、8月1〜7日は午後12時20分と午後5時10分、8月8〜14日は正午と午後5時30分、15〜21日は正午と午後7時30分のいずれも2回上映。入場は、一般1700円、大学・専門生1400円、シニア・障がい者・付添・会員1000円、高校生以下800円。8日〜14日には、正午からの上映後に「妻の貌」に至る川本監督の短編映画の特別上映も行われる。
また、戦争の記憶を語り継ぐために昨年に続きことしも柴田昌平監督の「ひめゆり」(2時間10分)を8月7日まで午後7時40分から上映する。この映画は、第二次世界大戦の末期、沖縄に動員された「ひめゆり学徒隊」で生き残ったなかの22人の証言を綴ったドキュメンタリー映画。柴田監督が13年の歳月をかけて沖縄戦当時の現場でカメラをまわし1人1人に話しを聴いて構成した秀作。2007年文化庁映画賞記録映像部門文化記録大賞、2007キネマ旬報ベストテン文化映画ベスト・テン第1位に選ばれた。入場は、一般1200円、大学・専門生・シニア・障がい者・付添・会員1000円、高校生以下700円。
終戦の日の8月15日から9月4日までは、日本映画学校卒業の松林要樹監督が撮影した未帰還兵の証言のドキュメンタリー「花と兵隊」(1時間46分)。タイ・ビルマ(現ミャンマー)国境付近で敗戦を迎え、日本に戻らず現地で家族を持ち暮らす80代後半から90代の元日本兵6人に3年の歳月をかけて話を聞いた作品で、制作中に2人が鬼籍となった。29日には松林監督トークがある。上映時間は、8月15〜21日が午後2時40分、22〜28日が午後8時、29日〜9月4日が午後2時50分。料金は一般1800円、大学・専門生1400円、シニア・障がい者・付添・会員1000円、高校生以下800円。15〜21日の午後5時10分からは、今村昌平監督の「未帰還兵を追って 第二部 タイ篇」も同時上映する。入場は500円。
また、8月8〜14日午前10時からは「映画に行こう!親子deシネマ」と銘打ち、親子で平和について考えてと名作アニメ「はだしのゲン」(真崎守監督、原作:中沢啓治、1時間25分)を上映する。入場は、一般800円、大学・専門生・シニア・障がい者・付添・会員700円、高校生以下500円。
問い合わせは電話044(955)0107川崎市アートセンター。
2009-08-04 in 02)イベント・催事, 04)教育・子ども , 07)文化・芸術, b) 川崎市のニュース, b1) 川崎市麻生区, 映画 | Permalink