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2009年1 月20日 (火曜日)

川崎市宮前区の平小で「ネットデイ」:おやじパワーで校内LANを敷設

 市民記者 森 正昭

090117netday2_2 川崎市宮前区の平小学校(稲沢敏夫校長)で1月17日に、校内にLANケーブルを敷設する「ネットデイ」が行われた。
この「ネットデイ」が川崎市で始まったのは、平成18年から。当時、川崎市教育委員会は、市内の小学校に校内LANを敷設し、各教室にパソコンを設置しようとしていた。しかし、その工事予算が少ないため、学校が地域の力を借りてLANを敷設する、ついでに学校と地域の交流が盛んになって欲しい、こんな思いからスタートしたという。

写真(撮影:森正昭)=教室からケーブル引き、廊下での点検口で作業、コネクター装着、わきあいあいと昼食、子どもたちから感謝のメッセージ(2点)

090117netday3 この日朝9時に、同小学校生徒の父親たち20人、校内LANのサポート経験を持つNPOかわさき創造プロジェクトの2人と、学校職員25人が集合。今回の責任者、同校の田中啓介先生から配線図による今日の作業説明があり、4階の校舎から作業開始となった。作業は、教室から廊下天井裏へケーブルを引き、それを10m置きの点検口を伝い機器接続場所まで、長いところは約30mの配線を行った。この作業には、ケーブルの先導役となる「メッセンジャー」、それを引っ張る「ケーブルキャッチャー」というツールが活躍していた。
090117netday5 配線をどのルートで通すかは、昨年12月の事前調査で大体つかんでいたが、実際に作業してみると、「メッセンジャー」が絡んだり、空間が狭く簡単に通らないなど苦労があった。また、上層階と下の階の配線には既設の配管を使ったが、思わぬところに繋がっており、その場の引き回しの工夫が必要だった。
懸案は約40cmの防火壁のケーブル貫通穴のスペースに余裕がないことだった。調べてみると使用されていないケーブルがあり、そのスペースが使えそうだ と分かり、「身軽な親父パワー」が天井裏に入り込み、LANケーブルの貫通にやっと成功、大きな拍手が起こった。
090117netday1_2 参加した父親たちは企業に勤める40代が中心で、仕事はIT関連や製造関係の技術者が多く、アイデア”を駆使して作業を進めていた。若い女性の先生たちは、もっぱら、教室内の配線やケーブル先端へのコネクタ装着に精を出していた。
昼は一堂に会し、給食職員が作ったカレーライスを食べながら、話の輪ができていた。PTA会長・高林徹さんは、「学校から話が出た時、人数が集まるかど090117netday4 うか心配だった。しかし、多数の父親が参加してくれうれしい。これからの親父パワーの活躍が楽しみ」と語っていた。参加した父親たちから、「会社の仕事とはかかわりがない作業だったが、体が動かせて面白かった」「これまで学校に対し何もできなかったが、今回役に立ててうれしい」などの声が聞かれた。この日の作業は16時終了となったが、18日も引き続き行われた。
090117netday6 責任者の田中先生によると「この作業によって,今後各教室にパソコンが配備される状態に一歩近づいたと思います」とのこと。学校と地域の親父たちの結びつきが、一層、子どもたちの学校を盛り上げていくことだろう。

2009-01-20 in 02)イベント・催事, 04)教育・子ども , 09)市民活動, b) 川崎市のニュース, b4) 川崎市宮前区 | Permalink

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