JFL表彰式・2年目の町田ゼルビアが3位入賞、FW勝又選手がベストイレブンに初選出

JFLリーグの1年を締めくくる「第12回日本フットボールリーグ表彰式」が12月8日、東京都文京区のホテルで開かれた。リーグ参入2年目のFC町田ゼルビアは、自慢の攻撃力でリーグ1の71得点をあげて19勝4分11敗の勝点61で3位に入賞、リーグ3位18ゴールを奪ったチームの得点王のFW勝又慶典選手（25）がベストイレブンに初めて選ばれた。

写真＝盾を持つ相馬直樹監督（左）とキャプテンの柳崎祥兵選手 

 

表彰式には、大差で初優勝し来季J2に参入するガイナーレ鳥取の全選手のほか、JFL各クラブの代表選手と監督、サッカー協会の小倉純二会長ら出席。ゼルビアからは、守屋実代表、相馬監督、キャプテンの柳崎祥兵選手と勝又選手らが参加した。
表彰に先立ち、日本フットボールリーグの桑原勝義理事長がことしのリーグ戦を各チームの成績などを織り交ぜて総括した。その後、優勝した鳥取（24勝5分5敗勝点77）、2位SAGAWA SSHIGA FC(17勝11分6敗、勝点62）３位の町田を表彰。得点王、新人王、ベストイレブンなどを発表、MVPには、今季東京ヴェルディから移籍しクラブの昇格を牽引した元日本代表の服部年宏選手（37）が選ばれた。
1年で退団することになった町田の相馬監督は「課せられた昇格条件の4位以内を達成できたことはうれしいが、もっと上の成績もあるので少し物足りなさを感じている」とした上で「勝った試合より負けた試合の方が印象が強く、7連勝の後のFC琉球戦(9節・5月2日)の敗戦が一番印象が強い。シーズン中に色々なこと(Jリーグから「スタジアムが昇格条件を満たしていない」との指摘など）があったが、たくさんの人に支えてもらい町田市がホームであることに誇りを持って戦った結果が3位になった」と振り返った。「J2に昇格しさらに上を目指すためには、いま以上の支えが必要で、町田市をJリーグのある街にするため、これまで以上の力を貸してほしい。今後ともゼルビアをよろしくお願いします」とファンに向けてコメントを発表した。ベストイレブンに選ばれた勝又選手については、シーズンが進むつれどんどん自信をつけ印象に残るゴールも多かったと称えた。

勝又選手は「3位のチームからベストイレブンに選ばれたことはうれしい」と笑顔、「リーグが始まる前は、賞に選出されることはまったく考えたことがなかった。昨年の大きな怪我（左ひざ前靱帯断裂）から復帰1年目としては、一昨年（地域リーグ時代）の17ゴールを越えて満足のいく結果でした。ただ、全試合出場を目標にしていたので、累積警告で1試合出場できなかったのがちょっと残念です」と話した。退任する相馬監督については「選手全員に目を配りフラットで見てくれるこれまでで一番のよい監督で、毎日勉強させてもらいました。もっと長くいっしょにやりたかったが、J1の強豪チームの監督になることは、町田でやっていたことが上のリーグでも通用するということになるのでうれしい。特に天皇杯で２度戦ったことは、チームの自信になりあの雰囲気でいつもできたら楽しいと思う」と話した。 

各部門の受賞は次の通り

【チーム表彰】

優 勝＝ガイナーレ鳥取（ガイナーレ鳥取）
2 位＝SAGAWA SHIGA FC（ＳＡＧＡＷＡ ＳＨＩＧＡ ＦＣ）
3 位＝町田ゼルビア（ＦＣ町田ゼルビア）　フェアプレー賞＝佐川印刷ＳＣ（佐川印刷株式会社サッカークラブ）
【個人表彰】

最優秀選手＝服部 年宏（ガイナーレ鳥取）

得　点　王＝御給 　匠（SAGAWA SHIGA FC、27得点）
新　人　王＝奈良輪 雄太（SAGAWA SHIGA FC）
最優秀監督賞＝松田 岳夫（ガイナーレ鳥取）　　
敢　闘　賞　＝実信 憲明（ガイナーレ鳥取）
優秀レフェリー賞＝篠藤　巧
【ベストイレブン】 
GK＝小針 清允（ガイナーレ鳥取）
DF＝旗手 真也（SAGAWA SHIGA FC）、喜多 靖（ガイナーレ鳥取）、石井 雅之（Honda FC）
MF=服部 年宏（ガイナーレ鳥取）、美尾 敦（ガイナーレ鳥取）、山根 伸泉（SAGAWA SHIGA FC）、中村 元（SAGAWA SHIGA FC）　
FW=勝又 慶典（町田ゼルビア）、松田 正俊（ブラウブリッツ秋田）、御給 匠（SAGAWA SHIGA FC）

写真（上から）＝3位の盾、ベストイレブンに選ばれた勝又選手、ベストイレブン