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2015年6 月 1日 (月曜日)
狛江市の多摩川河川敷で水害シーズンを前に水難訓練 : 21機関、440人が参加
台風や集中豪雨など水害のシーズンを前に5月30日、狛江市猪方4丁目先の多摩川河川敷でヘリコプター、大型クレーンなど車両85機を使う大がかりな東京消防庁・狛江市合同総合水防訓練訓練が行われた。会場には市民約1800人が訪れ、夏を思わせる強い日射しの下でくり広げられる緊迫した訓練を汗をふきながら熱心に見守っていた。
写真=訓練会場の全景
訓練は、台風の影響で活発化した前線に伴う集中豪雨により狛江市内の各地で道路冠水、家屋への浸水などが発生、多摩川が増水し氾濫危険水位に達したため狛江市長は避難指示を行うという想定で、東京消防庁に所属する多摩地区の各消防職員、狛江市、狛江市消防団など21機関、約440人が参加して実施された。
会場では、狛江消防少年団や狛江市防災会、災害時支援ボランティアなどが住宅に見立てた壁の前で、ポリタンクやビールケースなど身近な材料を使って浸水を防いだり、中学生が脚立を使って中にいる人を助け出す一般市民参加型の訓練が行 われた。続いてハイパーレスキュー隊が流失の危険が迫った家に取り残された人をヘリコプターで救い出す訓練や、土砂で埋まった家や車からチェンソーなどの機材を使って鋤く出す土砂災害救助訓練を実施、泥ねい地から車を運び出す緊張感あふれる訓練を行った。
また、都市型浸水を想定し多摩地区の各消防隊員らが積土のう工法、鋼板防護工法、マンホール噴出防止工法のほかクレーンを使い約1トン大型土のうを積み上げる浸食防止工法など7種類の越水防止工法を行った。
メイン会場の横に設けられた展示エリアではブロワー車、水上バイク、双腕重機など珍しい車両の展示のほか、集中豪雨を体験できる国土交通省京浜河川事務所の降雨体験車も展示され、親子連れなどがビニールカッパを着てびしょ濡れになりながら楽しそうに体験していた。
堤防の上では大勢の市民が熱心に見ていた。
訓練後に大江秀敏消防総監は「狛江は昭和49年9月に台風16号で事故起きた場所で、東京消防庁は6日間でのべ2800人が水防活動した。行政や地元住民が連携すれば、被害を最小限に抑えることができる。今日の訓練で相互の連携が一層強固なものとなり、世界一安心安全な東京を目指します」と講評を述べた。高橋市長は「41年前の多摩川決壊で狛江の名前が全国に知れ渡った。日本で二番目に小さな市だが、コンパクトさを生かし顔と顔が見える関係ができているので、訓練によって自助・共助・公助の意識を高め安全なまちづくりを目指したい」と話した。
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