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2011年7 月11日 (月曜日)
川崎市多摩区の生田大橋にミニ・ギャラリー:落書きのない、きれいな街願って小学生の風景画を展示
川崎市多摩区三田の生田大橋下に子どもたちが街の風景を描いた絵を展示した「ギャラリー」が7月10日にできた。落書きを防止するとともに、街をきれいにし、ふるさと意識を高めようという一石三鳥のアイデアで、明治大学の学生と三田こども文化センター、五反田自治会、多摩区役所道路公園センターの四者が協同で取り組んで実現した。橋の壁面に飾られた小学生の力作30点には、自分たちの街をきれいに楽しくしたいという思いがこもっており、道行く人たちは足を止めて熱心に見入っている。
写真=橋の下での絵の展示作業
絵が展示されたのは、生田大橋の南側を通る道路に沿った下部の壁面。この道は小田急線生田駅から明治大学生田校舎に通う学生の通学路になっている。
10日には、この「ギャラリー」を企画した明大の生田環境デザイン部(関野純也幹事長、部員10人)の学生、三田こども文化センター(藤沖恵美館長)に通って絵を描いた小学生と保護者、五反田自治会(吉田輝久会長)、多摩区役所道路公園センターの職員など20数人が集まり、絵の展示作業を約2時間がかりで行った。
作業は1週間前に環境デザイン部の学生と三田こども文化センターの藤沖館長と職員が落書きを消した壁面を、小学生などがぞうきんで汚れを取り(写真左上)、学生が展示の目印となるビニールの細いひもを貼った後、 これに合わせて小学1年から4年までの子どもたちが画用紙に描いた絵を10枚ずつ3段になるよう両面テープで貼り付け(写真右下)、上部には「生田の町をきれいにしよう」というメッセージを貼った。
展示された30枚の絵には、 生田駅や小田急電車、ファミリーレストラン、五反田川、公園、動物、魚など夢のある楽しい街の風景がクレパスや水彩でのびのびと描かれており、防水や汚れを防止するためラミネート処理が施してある。
夏の暑さの中で汗をしたたらせながら作業を行った人たちは「心ない落書きがなくなるといいね」「生田の良さが伝わるはず」などと話していた(写真左下は完成を喜ぶ参加者たち)。
生田大橋のこの場所はこれまで落書きが絶えず、地元の町会や区役所などが消しても、すぐに落書きされるといういたちごっこが続き、対策に頭を悩ましてきた。ことし3月、落書き消し作業にも加わってきた環境デザイン部の学生が対策として子どもの絵を展示することを企画、子どもたちとふるさとを守る活動をしてきた三田こども文化センターと話し合いを重ね、五反田自治会に放しをするとともに区役所道路公園センターに協力を求めた。これにが加わり、実施に向けて絵の展示方法などを検討するとともに、5月から6月にかけて小学生が絵を制作した。
明大3年の関野幹事長は「入学した年から4回、落書き消しに参加したが、その度に落書きをされてくやしい思いをしてきた。私たちのアイデアに快く応じてもらえてうれしい。この道は多くの明大生が通るので、きっと驚くのでは」、吉田自治会長は「落書き消しには1回で数時間かかることもあり、困っていた。子どもたちの絵を通して、ふるさと意識をたかめてもらいたい」、指導にあたったこども文化センターの藤沖館長は「子どもたちは自分たちのふるさと生田の町をきれいにしたいという気持ちをひとつにして取り組みました。保護者も加わって、皆さんの連携で活動ができたことがうれしいです。みんなで絵を大切にしてほしい」、道路公園センターの藤田統一管理課長は「小さなギャラリーだが、四者が協働して実現できたことには大きな意義がある。落書きに悩む他の場所でも対策のひとつとして取り入れていければ」などと話していた。
2011-07-11 in 01) 自然・環境, 04)教育・子ども , 07)文化・芸術, 09)市民活動, 11)まちづくり, b) 川崎市のニュース, b2) 川崎市多摩区 | Permalink