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2010年6 月19日 (土曜日)

「おいしいお米できるかな」川崎市麻生区の水田で南部の子らが田植え:JAセレサの食農事業

100617taue01川崎市麻生区古沢で6月17日、川崎区東門前の東門前小学校5年生の児童68人が田植えを行った。農地がない川崎南部から訪れた子どもたちは、田んぼの泥に足を取られながらも真剣な表情で苗をていねいに植えた。
この田植えは、セレサ川崎農業協同組合が農業と食べ物のつながりを子どもたちに考えてもらおうと、2009年から行っている「食農事業」の一環。
同農協では、文部科学省が2009年に改訂した新指導要綱で「体験型授業」が取り入れられたことを機に、昨年、都市農業振興課が同区黒川で組合員から水田を借りてはるひの小学校の児童に田植えを体験させ、好評を集めた。ことしは、もっと多くの小学生に田植え体験を広めようと、昨年まで麻生区が行っていた親子体験農業の会場だった水田を持ち主の鈴木宏平さんから借りて、東門前小学校と、麻生区の南百合ヶ丘小学校が稲作を体験することになった。
 100617taue02子どもたちは、同農協が準備したバスに乗り小学校から1時間以上かけて午前10時に到着。同農協の職員から植え方の説明を聴いた後、2班に分かれて約600平方mの田んぼに入った。大半の子どもたちは水田に入るのは初めて。最初は田の泥に足を取られて体のバランスを取るのに苦労していたが、同区五力田の中山儀弘さん、同・鈴木勝久さんら地元農家の指導で作業のコツを覚え、交代しながら1時間30分でモチ米とササニシキ系のうるち米の苗を植えた。
梅雨の晴れ間の夏を思わせる日差しに汗をにじませながら、子どもたちは「初めは泥がちょっと気持ち悪かったけど、だんだんおもしろくなった」「農業は仕事がいっぱいでたいへんそう」「秋の収穫祭が楽しみ」などと笑顔で話していた。
100617taue03  作業には、明治大学農学部食糧環境政策学科1年の薄葉涼さんと同2年の関口洋資さんがボランティアで参加、倒れそうになっている苗などを植え直すなどの手伝いを行った。作業後には「自分で食糧を作る」ことへの熱い思いを語り(写真右)、小学生の質問に答えた。
同小では今後、現地を訪れて稲刈りと脱穀などを行う予定で、それまでは田んぼの持ち主の鈴木さんらが管理を行うほか、農協職員が苗の生育状況の写真をメールで子どもたちに知らせる。
引率の国武和美教諭によると、この体験は総合と社会の授業で、5年生で習う米作りのほか、バスから見た川崎の南部と北部の違いや、最近行った川崎市八ヶ岳青少年の家(長野県諏訪郡富士見町)周辺の農村との違いなどを学ぶという。また、この日おみやげにもらった苗を学校でバケツで育て、メールで送られてきた田んぼの米と育ち具合も比べる。

2010-06-19 in 01) 自然・環境, 04)教育・子ども , 08)経済・農業, a) 狛江市のニュース, b1) 川崎市麻生区, b7) 川崎市川崎区, | Permalink

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