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2004年10 月29日 (金曜日)

麻生区でうるしの仲間達展:漆、陶芸、額装など異なるジャンルの作品展示

041029urushi川崎市多摩区登戸新町の漆工芸作家深澤誠太郎さんの工房で漆塗りを習う工芸好きな仲間が、10月30日、31日に深澤さんの友人が経営する学習塾「麻生プレップスクール」(万福寺1-10-10)2階の同塾経営者・上野英夫さんの自宅でユニークな作品展を開く。
(写真=深澤さん(左端)の指導で制作する井沢さんら)

「うるしの仲間達展」と名付けられたこの展覧会は、さまざまな技法で制作した花立て、式台などの漆工芸を主体に、陶芸や額装などジャンルの異なる約25点の作品を並べ、コラボレーションを楽しむ。漆作品は、深澤さんのアトリエがある長野県開田村で長さなどが足りず「廃材」のらく印を押された樹齢数十年以上のヒノキやサワラで、塗りにより新たな命を吹き込まれた。
市松人形作家でもある深澤さんは「物を大切にする心を育てたい」と3年前から蒔絵の技術を使い、壊れた陶器や漆器を直す「金継ぎ」講習会を時々催しており、講習会の参加者たちの希望で、1年前にうるし塗りの教室を開いた。参加者は麻生区王禅寺で陶芸を教える井沢三枝子さん、横浜市青葉区で額装を教えるバーバラ酒井さん、パッチワークが趣味の渋谷区の木村賀子さんら5人で、なかには転居先の大阪から新幹線で通う人もおり、日々の暮らしの中で自分らしさを表現したいと手仕事を続けている。
井沢さんらは「木が変化していく様子に引き込まれた」「自分の作品づくりのヒントになる」と漆工芸の魅力を語る。深澤さんによると、手仕事を長く続けたため意欲的で上達が早く、それぞれの世界を紹介できる展覧会を催すことにしたという。
会場には、木目を生かした「生地塗り」、カヤなどを置いてうるしを塗る「布着せ」、うるしが乾かないうちに凹凸をつける「研ぎ出し」などの技法で制作した作品各2点と、それぞれが得意とする作品を出品する。指導者の深澤さんもさまざまな技法を駆使したプレートのほか、近所で鉄工所を営む正田隆三さんと合作のベンチを出す。
深澤さんは「漆工芸は高価で美術品と思われがちだが生活の道具としてよさを再発見してもらえれば」と話している。
会期時間は午前11時~午後5時。交通は、小田急線新百合ヶ丘駅北口徒歩4分。問い合わせは、電話090-2452-4518深澤さん。

2004-10-29 in 02)イベント・催事, 07)文化・芸術, 09)市民活動, b) 川崎市のニュース | Permalink

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