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2022年3 月11日 (金曜日)
桐光学園高校の板戸耀央さんに春の甲子園で国歌独唱の大役:学生音コン声楽の部で優勝
川崎市麻生区栗木の桐光学園高等学校3年生の板戸耀央さん(いたど・あきひろ・18歳)=神奈川県大和市=が3月18日に開幕する第94回選抜高等学校野球大会(日本高等学校野球連盟、毎日新聞社主催)の開会式で国歌を独唱する。板戸さんは同校合唱部に所属し、2021年12月に横浜市で催された第75回全日本学生音楽コンクール(学生音コン)(毎日新聞社主催)の声楽部門高校の部で優勝し、この大役を射止めた。3月11日に同校で開かれた記者会見で板戸さんは「『うれしい』という言葉で表現できないほど喜びと重みを感じています。当日は今まで支えてくれた人への感謝の気持ちと、出場する選手たちへの応援の気持ちをこめて歌いたい」と意欲をみせている。選抜大会の国歌独唱は、このところ全日本選手権学生音楽コンクール声楽部門高校の部の優勝者が担当している。
写真=板戸さん
板戸さんは、ピアノ教師をしている母の影響で、幼い頃から歌とピアノに親しんだ。4歳上の兄が桐光学園へ進んだ縁で中等部へ入学。板戸さんの素質を見抜いた合唱部顧問の上田武夫教諭に誘われて同部へ入った。パートはバリトンで、先輩の声に魅せられて歌う楽しさを覚えて中学3年頃から声楽家を志した。高校に進んでからは、東京藝術大学出身でウィーンに留学、声楽指導者としても活躍している上田教諭の指導を受けてきた。学生音コンは2年生に続いて2回目の出場で最高の栄冠を獲得した。板戸さんは出演順が最後で、歌い終わってすぐに成績発表があり緊張感が残っていたため、すぐには優勝の喜びを感じなかったと振り返っている。
また、高校野球開会式について「当日に向けて練習を重ねています。すごく広い会場で歌うことを思うと、緊張して倒れたら大変だと心配ですが、本番には強いので、歌い始めれば大丈夫です。まず自分が楽しめるように歌いたい」と話している。
東京藝術大学音楽学部に入学が決まっており、今後はこの経験に恥じない歌手になりたいという。現在の好きな曲は、いずれもモーツァルト作曲のオペラ「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」。
会見に同席した上田教諭は「本校は普通科なので、音大を目指す生徒たちには舞台経験を積むために多くのコンクールへ積極的に出場するように勧めています。近年は、本校から音大へ進む生徒が増え、東京フィルハーモニー交響楽団コンサートマスターの依田真宣さんら音楽界で活躍するOBも増えています」と話している。
2022-03-11 in 04)教育・子ども , b) 川崎市のニュース, b1) 川崎市麻生区, i)神奈川県, スポーツ, 音楽 | Permalink