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2020年12 月30日 (水曜日)

中村憲剛選手の引退セレモニーと優勝報告会:18年間フロンターレ一筋に「ありがとう14」 

引退セレモニーMYZ_2801今季限りで現役生活を終える川崎フロンターレの中村憲剛選手の引退セレモニー&優勝報告会が12月21日の夜、川崎市中原区等々力陸上競技場で開かれ、約1万3千人のサポーターが別れを惜しんだ。セレモニーでは18年間川崎F一筋でトップ選手として活躍した中村選手に福田紀彦川崎市長から史上3人目となる市民栄誉賞が、チームには2年ぶり3回目のスポーツ特別賞が授与された。

写真(撮影:山本真人)=川崎市市民栄誉賞の副賞プレートを持つ中村憲剛選手と福田紀彦川崎市長

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同クラブはこれまで、引退やチームを去る選手らは、シーズン最後のホームゲーム終了後などにセレモニーを実施していた。しかし、ことしは新型コロナウイルス感染拡大防止のため、優勝パレードを断念するなど、3度目のリーグ優勝を飾ったシーズンの締めくくりには寂しいところだった。
しかし、中村選手の現役卒業を見届けたいというサポーターは多く、有料セレモニーのチケットは発売直後に完売、スポーツ有料サイトのDAZNの中継も行われた。
Fronnakamuraintai00419時からのセレモニーは2部構成で行われ、前半は中村選手とゆかりのある人が特設ステージで挨拶したりビデオメッセージなどを披露、後半は中村選手が登壇して市民栄誉賞の授与、家族からの花束贈呈などが行われた。オープニングに中原消防署の飯田康行署長が挨拶、1日署長を務めた時の話を披露したほか、ハシゴ車から中村選手への感謝の言葉を記した懸垂幕を披露した。次いで中原警察署長、大西卓哉宇宙飛行士、東日本大震災で被災した陸前高田市の市民、関塚隆・元監督、鄭大世、大久保嘉人らOB選手など合わせて36人がステージに立って挨拶した。また、ジュニーニョなどからのビデオメッセージが披露された。
Fronnakamuraintai006その後、照明が消され客席の人たちが掲げたライトが揺らめくなかを半袖ユニフォームの中村選手がスポットライトを浴び大きな拍手の中を登場引退セレモニーAU0A7927。福田市長から市民栄誉賞の賞状と記念品が手渡された。続いて鬼木達監督と選手全員が登壇、福田市長がスポーツ特別賞の賞状と副賞を手渡す優勝セレモニーが行われた。選手を代表して小林悠選手が「憲剛さんがいたから僕がゴールを決める選手とした成長でき、チームも強くなった」と涙で声を詰まらせながら感謝の気持ちを伝え、優勝のシャーレを掲げて全員で記念撮影した。
Fronnakamuraintai008サポーターを代表して中村選手長男の龍剛君が「常にお手本だったお父さんが引退するのは自分にとってもショックだが、物事は終わりが来るから美しくおめでたい。諦めずに頑張ったことで優勝もでき、あこがれの存在だった。家族としてありがとうを伝えたい」と作文を読み上げ、中村選手もうっすらと涙を浮かべた。中村選手は「入団した頃は3、4,000人しか観客が入りませんでした。それでも地域密着を続けて皆さんと歩み続けて、これだけ大きなクラブになりました。川崎Fを強くしたいと先輩をはじめサポーター、スポンサーなどみんなが同じ方向に向かって来た結果です。ただサッカーをやっていればいいという発想の人間だったら、ここまで選手として続けてこれなかった。
Fronnakamuraintai010フロンターレに入りたい、フロンターレを目指している子どもたち。僕は小さい頃から体が小さくて、今もきゃしゃで強くないですが、40歳までプレーすることができました。体の小ささに悩んでいる子はいっぱいいると思いますが、『そうじゃない』と僕のキャリアが言ってます。みんなに可能性があり、自らフタをしてほしくないし、指導者の方も小さいから使わない、足が遅いから使わない、そういう目線で見ないでほしいと心から願っています。逆にそのハンデをチャンスだと思ってください。一日一日頑張れば、必ず道は開けます。そしてまわりが助けてくれます。明日からまた新しい気持ちでボールを蹴ってほしいと思います。
Fronnakamuraintai011フロンターレに無名だった僕を拾ってもらい感謝しています。チームは頼もしい後輩たちに任せて、僕は次のステージに進みます」と挨拶した。
中村選手はアメリカンフットボールのフロンティアーズの選手らが担ぐみこしに乗って場内を一周、メインスタンドとバックスタンド前で背番号と同じ14回胴上げが行われ、花火も打ち上げられた。

市民栄誉賞は、スポーツ、芸術、学術、文化などで市民に明るい希望と誇りを与え、川崎市の名を高めるのに顕著な業績があった人に授与する特別な賞で、これまでパラリンピックの水泳で金メダルを取った成田真由美さんが3回(1996年、2000年、2004年)、光触媒の研究者の藤嶋昭さんの2人が受賞している。

 

 

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