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2018年12 月15日 (土曜日)
川崎フロンターレが優勝パレード: 川崎駅前の道路埋める4万人「連覇おめでとう」
川崎フロンターレのJ1優勝記念パレードが12月9日、川崎駅前で行われ、沿道にはサポーターや市民など約4万人が詰めかけ、2連覇を選手とともに喜び合っていた。
写真=オープンバスに分乗してパレードする選手たち
パレードは選手27人(帰国のエウシーニュ選手、体調不良の鈴木雄斗選手、U19選出の宮代大聖選手選手を除く)と鬼木達監督、コーチングスタッフ、藁科義弘社長、福田紀彦川崎市長ら40数人が「星、2つになりました」「三冠目指しターレ」などのラッピングを施した2台のオープンバスに分乗、川崎市役所本庁舎駐車場から川崎駅前南交差点までの約700メートルを11時20分から約30分かけて行進。途中、何度も停車して優勝のシャーレやトロフィーを掲げ、選手と市民とがひとつになって優勝の喜びをかみしめていた。
パレードに先立ち、市役所第三庁舎ロビーで10時30分から市長報告会が開かれた。藁科社長が「1年間がんばって、またこの場に帰ってくることができました。皆様の1年間の熱い応援と支援に心から感謝します。今シーズンは、昨年優勝したこともあってハードルが高いとスタートの時に思っていました。案の定、そう簡単にはいかず、最初はちょっと心配もしましたが、選手たちはしっかり自分たちのスタイルを全うして最後はチャンピオンの座につくことができました。私たちの目標・目的は川崎市民に喜んでもらって笑顔でいっぱいになるそんな街にしたいと思っており、これからもその目標に向かって一生懸命努力しますので、引き続き来シーズンも力強い応援・声援・ご支援をお願いします」と挨拶。続いて鬼木監督が「ことしは昨年優勝したこともありますが、すごく皆さんから期待の大きさを感じる1年でした。来年はもっとタイトルを取り、川崎の街をサッカーの街にしていきたい」と早くも来シーズンの目標を披露した。キャプテンの小林悠選手は「昨年に続き、こうして優勝の報告ができてうれしく思います。手厚いサポートに恩返しできるのは、タイトルの数だと思っているので、ことしはひとつでしたが、これからずっとタイトルをとり続けて、少しでも恩返しできるようチーム全員でがんばります」と力のこもった口調で挨拶した。
これに対し福田市長は「連覇本当におめでとうございます。そしてありがとうございました。川崎全体を熱くし、盛り上げていただき、サッカーで川崎を元気にする、その目的を十二分にやっていただいたことを心から感謝したい。昨年(優勝パレードの)バスに乗ったときに隣の(中村)憲剛さんが『この景色を見たら、また来年もがんばらなくっちゃ』と言ったのを覚えています。昨年は(代表選出で)いなかった小林キャプテンにパレードのシーンを体感していただき、2度あることは3度あると言いますので、ACLも含めて大活躍していただくことが、川崎市民の望みだと思います」と激励をこめた祝いの言葉を贈った。
その後、選手たちは本庁舎駐車場でバスに乗り込んで出発式に臨み、バスの上から福田市長が「多くの皆さんにお集まりいただきありがとうございます。シーズンを通して熱い応援いただいたことに後援会長として御礼申し上げます。私たちの街の誇りであり、宝であるフロンターレがことしもやってくれました。3連覇の偉業にむけて、ぜひ市民とチームが一丸となって盛り上げていきたいと思います。これからもフロンターレの応援をよろしくお願いいたします。今日一日楽しみましょう」と呼びかけた。続いて藁科社長が「1年間本当に選手、監督、コーチはがんばったと思います。でも、優勝はそれだけではできません。皆さんの大きな応援・声援がなければ成し遂げられません。皆さんと作るこの一体感は、川崎フロンターレの財産であり、宝です。私たちはこの財産をしっかり守って、来年も新しい目標に向かって挑んでいきます」と感謝を述べた。鬼木監督は「1年間熱い声援ありがとうございました。寒い中、大勢の人にお集まりいただきありがとうございます。来年は数多くのタイトルを取りますので、ことし以上の応援をよろしくお願いします」、
小林キャプテンは「昨年はパレードに参加できませんでしたが、憲剛さんから『悠、これは体験しなくてはダメだぞ』と言われました。ことしは優勝することができてうれしく思っています。来年さらに強くなって、複数のタイトルを取って、またこの場へ帰ってきたいと思います」と挨拶した。出発式には徹夜で並んだ人もあり、サポーターでびっしりと埋まった。
バスは途中何度も停車しながら歩く程度の速さでゆっくりと駅前へと進み、沿道を埋めた人たちは、記念に配られた小旗や、手作りの垂れ幕などを持ち、選手に「おめでとう」「ありがとう」などの声をかけていた。
パレード終点の川崎駅南側交差点では、今シーズン限りでチームを去る田坂祐介選手が「優勝してからサポーターには『おめでとう』と言ってもらいましたが、僕はサポーターにもう一度『おめでとう』と言いたい。このクラブは皆さんと一緒に大きくなってきたクラブですし、優勝にたどり着くのにすごく時間がかかりました。難しい中で2連覇できたのは、選手だけの力ではなく、サポーターをはじめフロンターレを取り巻くすべての人の力が結集して、こういう結果が勝ち取れたと思っています。僕はこのチームを離れることになりますが、クラブは続きますので、これからもクラブをみんなで支えていってほしいと思います。最高の形でこのチームを離れることができましたが、また皆さんの前に立って元気な姿を見せれるようにがんばります」と締めの挨拶をすると、「がんばれよ」「会いに行くよ」などの声が送られていた。
ことしは寒さも影響してか、昨年より人出が1万人少なかったが、沿道は手作りのシャーレや旗、プラカードなどを手にした人などが数時間前から詰めかけた。