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2016年11 月25日 (金曜日)
Jリーグ・チャンピオンシップ準決勝で川崎フロンターレが鹿島アントラーズに敗戦
J1チームの年間王者を決めるチャンピオンシップ(CS)の準決勝が11月23日に川崎市中原区の等々力陸上競技場で開かれ、年間勝ち点72で2位の川崎フロンターレと、同59で3位の鹿島アントラーズが対戦した。
一発勝負の試合は、鹿島が50分にエースのFW金崎夢生(#33)の先制点を死守、1対0で勝利し11月29日と12月3日にホーム&アウェイで行われる決勝戦に進出する。
川崎Fはクラブ創設20周年の節目のことしはタイトル獲得を最大の目標にしていた。準決勝は引き分けでも決勝戦に進出できたが、多くのタイトルを保持する試合巧者の鹿島にゴールを阻まれ、ホーム等々力での今シーズンの試合は終了した。しかし天皇杯にまだ勝ち残っており、試合後はピッチを回る選手らに客席からあたたかな拍手が贈られた。
写真(山本真人)=試合終了、うなだれる中村憲剛(#14)
今季のリーグ戦の成績は、川崎が1ndステージは2位、2ndは3位と年間を通して上位の成績を維持してきた。一方の鹿島は、1ndステージは川崎Fより勝ち点が1上で優勝し早々とCS出場を決めたものの、2ndステージは連敗などで勝利より敗戦が上回り11位と振るわなかったが、最終節で負けたヴィッセル神戸に天皇杯4回戦で勝利し一発勝負での強さを発揮、復調の兆しを見せている。
川崎Fは15得点のFW小林悠(#11)とMF大島僚太(#10)をけが欠き、MF中村憲剛(#14)がベンチスタートでFW大久保嘉人(#13)がキャプテンマークをつけた。鹿島もMF柴崎岳(#10)をけがで欠き、U23日本代表で活躍したDF植田直通(#23)がベンチスタートと、両チームともベストメンバーの布陣ではなかった。
試合は、立ち上がりに両チームがチャンスを作るがフィニッシュが決まらず、次第に中盤での激しいボールの奪い合いとなり、守備陣が耐える時間が続いた。川崎Fは20分にロングボールから鹿島ゴールに迫ったFW長谷川竜也(#16)がペナルティエリア前で負傷退場するアクシデントに見舞われた。
21分に中村がピッチに入り、大久保が最前線に変わると直ぐにチャンスが訪れたが、大久保のミドルシュートは鹿島GK曽ヶ端準(#1)にはじかれた。その後は一進一退の攻防が続いたが、GKと守備陣がしのぎ前半を0対0で折り返した。
後半、川崎Fの攻撃をかわした鹿島が相手陣内のスローインのチャンスから金崎がヘディングでゴールを決め先制した(写真左下)。均衡が破られた川崎Fは、猛反撃をしかけ59分にはペナルティエリアに入った中村のシュートはわずかに左に外れるなど惜しい場面が続いた。
川崎Fは67分にMF田坂祐介に替えDF登里享平(#2)、77分にはMF板倉滉(#28)からFW森本貴幸(#9)と早めに交替カードを切り、攻撃の圧力を高めた。しかし相手陣内に攻め込むものの鹿島の落ち着いた堅い守備を崩せず、ラストパスがつながらない状態が続いた。
残り時間が15分を迎えると、鹿島はときおり川崎Fの攻撃をかわして追加点を狙う攻撃を仕掛けたが、川崎Fの守備陣がしのいだ。5分のアディショナルタイム表示に川崎Fサポーターは一段と声援を強めたが、その直後に鹿島のカウンター攻撃にGKチョン ソンリョン(#1)が前に飛び出して対応、そのこぼれ球を拾われて無人のゴールにミドルシュートを打たれたが、DF谷口彰悟(#5)がライン直前ではじき返し追加点を防ぎ、その後も金崎のシュートをソンリョンが好セーブでかわした。
川崎Fは終了間際にパワープレー攻撃でDFエウシーニョ(#18)が右サイドからゴール前にクロスを入れたが、谷口のヘディングはバーを超え、無得点のまま試合が終了した。
試合終了の笛に、今季限りでチームを去ることを決めた大久保はピッチに顔を埋めて座り込み涙を流し、キャプテンの中村は腰に手を当ててしばらく呆然としており、失ったものの大きさを観客に見せつけた。
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