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2016年1 月18日 (月曜日)
川崎フロンターレが新体制発表会見:森本貴幸ら新加入選手6人が参加、20周年迎えタイトル取り誓う
川崎フロンターレは1月17日、川崎市高津区の洗足学園音楽大学前田ホールで新体制発表会見を開き、2016年のチーム方針や新加入選手、新ユニフォームなどを発表した。藁科義弘社長は「クラブ創設20周年の節目の年に歴史を刻む結果を出す」と悲願のタイトル取りに意欲をみせた。参加した約1千人のサポーターを前にFWの森本貴幸選手ら6人が、抱負を語ったほか、サプライズも用意され、会場は新しいシーズンに向けて盛り上がりを見せていた。
写真=風間監督と新加入選手たち
フロンターレは、オフシーズンにサポーターとの接点を深め、チームの考え方を直接聞いてもらおうと2004年から新体制発表会見を毎年サポーターに公開、「音楽のまち」を掲げる川崎市とコラボレーションしてコンサート付きで催している。
客席には新入団選手の名前入りの横断幕が張られ、レプリカユニフォームやタオルマフラーなどを身につけたサポーターでぎっしり埋まった。
発表には藁科社長、庄子春男GM、風間八宏監督のほか、新入団選手8人のうちGKチョン ソンリョン(31)、FW森本貴幸(27)、MFエドゥアルド ネット(27歳)、MF狩野健太(29)、FW大塚翔平(25)の移籍組に加え、新卒のMF長谷川竜也(2)の6選手が次々と客席を通って舞台に登場、大きな拍手を受けていた。
発表に先立ち、福田紀彦市長が「ことしはクラブ創設20周年ですが、その歩みの中にはJ2に落ちたり観客が4千人を下回ることもありました。いまは観客が平均2万人を超え、後援会には2万8千人が入会、川崎市の大きな誇りであり、わが街の絆としてフロンターレをクラブ、後援会、川崎市と一致団結して盛り上げていきたい。ぜひ、初タイトルに向けて心をひとつにして皆さんがんばりましょう」と挨拶した。
藁科社長は「昨シーズンは皆様に約束したタイトル取りの目標は達成できなかった。ひとつにはケガ人が続出しメンバーが固定できなかったことに加え、ここぞと言うときに勝てず課題を残した」と反省、「選手は風間監督の下、技術面では確実にうまくなっている。今シーズンは高い技術と熱い志を持った選手ばかりなので、課題を克服し昨シーズンの悔やしさを晴らして必ず大きな力となると自負している。節目のシーズンに何としても歴史を刻む結果を残さねばならない。勝利へのしたたかさと執念をあわせ持ち、クラブ一丸となって戦っていく」と語った。また、富士通がプログラムを開発したロボット「ペッパー」とともに、5月完成予定のクラブハウスや、東日本大震災以来支援を続けている陸前高田市で7月に行う復興支援試合、等々力緑地内の第一サッカー場の人工芝とナイター照明工事など、ことしの取り組みを説明した。
庄司GMは「ことしは新戦力の8人を加えた28人で戦う。昨年は6位だったが、その理由は連敗がいくつかあり安定した戦いができなかった。また、失点がリーグ7番目に多く、特にセットプレーからの失点が多い。これらを踏まえて守備力の高い選手を獲得した。攻撃力を追求するために10点以上取れる選手が複数必要で、そこも補強した。ジュニアには楽しみな選手もいるので、一貫した指導でトップに上がれる選手を1人でも多く育てたい。ことしこそはタイトルを獲得して皆さんと喜びたい」と話した。
風間監督は「昨シーズンの分析はしっかりできています。われわれの仕事は皆さんに満足してもらえる内容と結果を出すことで、私の仕事は選手のメンタルを整えることです。選手たちに勝たねばならないと強い責任感を持たせ過ぎるとプレーがうまくできなくなることを昨年感じたので、選手には思い切りのびのびやってもらいたい。優秀な選手が集まったので、競争しながら1年間でひとりもピッチを離れることなく戦いたい。5月にはクラブハウスも新設されるので、良い環境で試合に臨み、良い結果を出したい」と話した。
その後、新入団選手が1人ずつ紹介され、森本選手は「実家はここから約10分の宮前区なので、地元チームの一員になれてうれしい。全力を尽くしてタイトルを取れるようにしたい」と話した。入団が決まってすぐ日本語を習い始めたというチョン選手は「みなさんと出会えてうれしい。いい成績を残せるよう頑張ります」と日本語であいさつした。リオデジャネイロ五輪アジア最終予選出場のため欠席したDF奈良竜樹(22)とMF原川力(22)選手はビデオでコメントを寄せた。
オープニングには、洗足学園音大の学生がスティールパンでサンバなどを演奏、同大のシンフォニックブラスに加え神奈川県立川崎北高等学校、川崎市立橘高等学校のブラスバンド部の部員も加わり「アイーダ大行進局」などを演奏し、観客を喜ばせた。
新背番号や新ユニフォーム、ユニフォームスポンサーなどが発表され、森本、ネット、チョン、狩野の4選手がホームとアウェイのユニフォーム、ゴールキーパユニフォーム、カップ戦ユニフォームを着て舞台に登場、写真撮影に応じた。フィナーレ前にはサポーター団体から3年連続得点王の大久保嘉人選手に望遠鏡のプレゼントが行われた。
このほか、20周年記念事業実行委員会の活動報告や、3D印刷技術を使って選手の顔を浮き彫りにしたチョコレート、JAXA&フロンターレ川崎宇宙教育プログラムなども紹介され、大久保選手が本物の宇宙服を着て登場、会場をわかせた。
新入団選手のプロフィール
GKチョン ソンリョン(ちょん・そんりょん)背番号1
大韓民国 済州特別自治道済州市出身、身長190cm/体重86kg、経歴・浦項スティーラース(大韓民国)→城南→和天馬(大韓民国)→水原三星ブルーウィングス(大韓民国)
DF奈良竜樹(なら・たつき)背番号3
北海道北見市出身、身長180cm/体重77kg、経歴・北見ブルーサンダース(北海道)→コンサドーレ札幌U-18→コンサドーレ札幌→FC東京、J1リーグ通算22試合/1得点、J2リーグ通算81試合/0得点、J3リーグ通算(JリーグU22)7試合/1得点、カップ戦通算5試合/0得点、天皇杯通算6試合/0得点
FW森本貴幸(もりもと・たかゆき)背番号9
川崎市出身、身長180cm/体重77kg、経歴・津田山FC(神奈川県)→ヴェルディジュニア→ヴェルディジュニアユース→ヴェルディユース→東京ヴェルディ1969→カターニア(イタリア)→ノヴァーラ(イタリア)→アル・ナスルSC(アラブ首長国連邦)→ジェフユナイテッド、J1通算40試合/5得点、J通算79試合/17得点、カップ戦通算4試合/2得点、天皇杯通算8試合/2得点、セリエA通算104試合/19得点、コッパ・イタリア通算13試合/5得点、UAEフットボールリーグ通算13試合/6得点、リーグカップ通算3試合/1得点、2013AFCチャンピオンズリーグ6試合/3得点
MF原川力(はらかわ・りき)背番号15
山口県山口市出身、身長175cm/体重72kg、経歴・FCレオーネ(山口県)→京都サンガF.C.U-18→京都サンガF.C.→愛媛FC→京都サンガF.C.、J2リーグ通算71試合/1得点、J3リーグ通算(JリーグU22)1試合/0得点、天皇杯通算5試合/0得点
MF長谷川竜也(はせがわ・たつや)背番号16
山口県山口市出身、身長164cm/体重58kg、経歴・門池SSS(静岡県)→静岡学園中学校(静岡県)→静岡学園高校(静岡県)→順天堂大学(千葉県)
MFエドゥアルド ネット(えどぅあるど・ねっと)背番号21
ブラジル バイーア州出身、身長185cm/体重76kg、経歴・ECバイーア(ブラジル)→ボタフォゴ(ブラジル)→SCブラガ(ブラジル)→ECヴィトーリア(ブラジル)→ABC FC(ブラジル)→SCタフリヤ シンフェロポリ(ウクライナ)→アヴァイFC(ブラジル)
MF狩野健太(かのう・けんた)背番号25
静岡県静岡市出身、身長177cm/体重70kg、経歴・麻機サッカースポーツ少年団(静岡県)→東海第一中学校(静岡県)→静岡学園高校(静岡県)→横浜F・マリノス→柏レイソル、J1通算141試合/12得点、カップ戦通算37試合/3得点、天皇杯通算23試合/5得点、2013AFCチャンピオンズリーグ4試合/1得点、2015AFCチャンピオンズリーグ1試合/0得点
FW大塚翔平(おおつか・しょうへい)背番号27
大阪府大阪市出身、身長177cm/体重72kg、経歴・大阪東淀川FC(大阪府)→ガンバ大阪ジュニアユース→ガンバ大阪ユース→ガンバ大阪→ジェフユナイテッド千葉→ギラヴァンツ北九州、J1通算6試合/1得点、J2通算73試合/7得点、カップ戦通算1試合/1得点、天皇杯通算6試合/2得点、2009AFCチャンピオンズ リーグ1試合/0得点、2010AFCチャンピオンズリーグ3試合/0得点
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