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2013年11 月19日 (火曜日)
11月19日、福田新市長が初登庁:「最幸のまち川崎」を掲げ、福田市政がスタート
10月27日投票が行われた川崎市長選挙で初当選した福田紀彦氏(41)が11月19日、川崎市役所に初登庁、福田市政が始動した。庁舎前の駐車場を埋めた市民や市職員に見守られながら、「最幸のまち川崎」の実現をめざし、市長としての第1歩を市役所玄関に記した。
写真=贈られた花束を手に市役所に初登庁する福田市長
市役所前のセレモニーは福田市長の後援会の主催で行われたが、福田市長は電車事故による川崎駅周辺の渋滞に迎えの車が巻き込まれ、9時の予定より約15分遅れて到着。駅から走ってきたという福田市長は、疲れも見せず満面の笑み。歓迎の拍手や歓声に包まれながら、お祝いの花束を次々と受け取った。続いて約700人の市民や市職員に向けて、「(市長選は、相手候補の)連合艦隊との手こぎボートでの激しい戦いだったが、これからはノーサイドにしましょう」と語り、リンカーンのゲティスバーグ演説を引用して「市民のための市政を実現するためにがんばりたい」と挨拶して庁舎に入った。
この後、福田市長は市長室に入り、市長のイスに座ったが、「身の引き締まる思い」と感想を述べたものの、座り心地をゆっくり確かめる間もなく講堂に向かい、10時からの歓迎式に臨んだ。
幹部職員約300人を前に「これまで阿部市長の下で果敢な行財政改革が進められてきた。その努力を多としながらも、これから市民のニーズにこたえられるよう、しっかりとメリハリの利いた行革をやっていかなければならない」「当選後3週間の間に準備を進めてきたが、庁舎に入り気持ちを新たにしています」「身近な課題については、身近でしっかりとこたえられるような体制をつくりたい。そのために区への分権をしっかりと進めていきたい」「みなさんは行政のプロなので、プライドを持って仕事をしていただきたい。前例主義にとらわれることなく、市民の目線で市民の暮らしがもっと良くなるだろうという工夫をそれぞれの現場で抽出して、政策に反映できるよう臨んでいただきたい。私も現場に足を運びたいと思います。市民と一番接する職員の声をしっかりと聞いて、それを組織や政策に反映していきたい」「選挙の公約に掲げた課題については、数値、市民満足度についてこだわりを持ってやりたいがその手法についてはこだわることなく知恵を貸してほしい」「合い言葉は『すべては市民のために』ということで、それぞれの立場で一緒に働いていきたい」などと挨拶した。
その後、あわただしく市議会のある第二庁舎へ向かい、正副議長に挨拶し各会派に就任の挨拶回りを行った。
11時からは初の記者会見に臨んだ。
約1時間に及んだ会見で福田市長は、副市長の選任について、今朝、砂田慎治、三浦淳、齋藤力良の3副市長から辞表を受け取ったことを明かし、砂田副市長の任期が12月31日に迫っているが「とりあえず預かったが、12月議会ぎりぎりまで考えたい」と述べ、民間から副市長を迎える気持ちがあるかとの質問には「わたしの公約を実現する体制を整えるのが先決」とかわした。
公約の2015年春までに待機児ゼロにする施策と中学校給食については「まだ着任したばかりなので、これから打ち合わせをして期限までにはやりとげたい」と意欲をのぞかせ、また長期的な総合計画については「策定しなければならないが、時期と方法は決まり次第話します」といずれも具体的な言及はしなかった。
議会運営については「私も議会出身で、強い議会は重要だと考えている。市民から付託を受けている議会の皆さんも(市政を良くする)目的はひとつであり、両輪は必要。意見を出しあい良い方向性を出していければいい」と話した。市長の多選については「任期を条例化することについては違和感を持っているが、多選の弊害は感じるので常識的に考えていきたい」と話し、自らの任期を3期に限った阿部前市長の限定条例には否定的な考えを示した。
臨海部のライフイノベーションについては「市内の雇用を満たしているかのチェックは必要だが、方向性はいい」と引き続き推進していく考えを示した。
早急にやりたいことについては「7つの区を特色ある街にするため、毎月1回区役所で車座集会を開き市民と意見を交わしたい」との考えを示した。
14時からは阿部孝夫前市長との事務引き継ぎ式が市長応接室で行われ、引き継ぎ書に新旧両市長が署名、押印した後、阿部前市長が引き継ぎ書を福田市長に手渡した。福田市長は「これからも大所高所からご指導をいただきたい」と手を差し出すと、阿部前市長もうなづきながら握手を交わし、新旧交代は5分ほどで終わった。
続いて、「現場を見たい」という福田市長のたっての希望で、予定になかった川崎区役所へ早足で視察に向かった。
2013-11-19 in 06)政治, b) 川崎市のニュース | Permalink