川崎市のサクラの名所・麻生川の桜祭りが道路工事で中止

川崎市麻生区のサクラの名所・麻生川の桜祭りが、ことしは尻手黒川線の道路工事などのため中止と決まった。

写真＝麻生川のサクラ（2006年撮影）

同川には麻生区古沢の共和橋から柿生駅付近まで約1.5kmにわたって両岸に約240本のサクラが植えられている。このサクラは、1968年から行われた同川の河川改修工事と土地改良事業の農地・水路整備の際、土地所有者らの尽力で県が高さ3ｍの若木を植栽し、豊かな農地の中ですくすく育ち、いまは川の上にトンネル状のみごとな花を咲かせている。その後、川沿いの道路が開通して散策が訪れる人が増えたため、「サクラを楽しみながら区民の交流を深めよう」と1994年に市制70周年記念と区政推進事業の一環として区内の各団体が実行委員会を作って初めて「麻生川桜まつり」が催された。
現在は、麻生観光協会と周辺の町会・自治会が中心となって「麻生川桜祭り実行委員会」を作り、毎年3月末か4月初めの土曜日に、土地所有者の協力でサクラ並木の中央部で踊りや演芸などを披露するサクラ祭り(写真左)を開催している。
実行委員会では、尻手黒川線道路工事の関係で川沿いのサクラ並木の一部の通路が封鎖され工事用車両が通るので危険と、会場の見直しを行なっていたが、他の場所を確保できないなどの理由で、このほど祭りの開催を中止することを決めた。
祭りは中止となったが、並木道の片側は通行できるためサクラ見物は可能だ。