川崎市中原区の等々力競技場で6月14日、川崎フロンターレのファン感謝デー(川崎市、川崎フロンターレ後援会共催)が開かれ、家族連れなど昨年より約400人多い7,751人が参加した。選手が出演するステージやサイン会、スタジアムツアーなどのほか、市制90周年を記念した記念ユニフォームのお披露目などが行われ、参加者は選手らとふれ合いを楽しんだ。
写真=特設舞台でダンスを披露する小林悠選手ら(撮影 : 山本真人)
会場では13時30分から特設舞台でオープニングセレモニーが催され、選手が背番号順に次々と舞台に登場、ブラジルにいる大久保選手からビデオレターが届きオーロラビジョンで披露された。初めに川崎フロンターレ後援会会長を務める福田紀彦市長が「後援会の会員が初めて25,000人を超えました。ことしは川崎市制90周年にあたり、フロンターレの協力で記念のユニフォームを作りました。色はいつものフロンターレカラーとは違う川崎市章に使われている濃いブルーで、市のマークの模様が入っています。このユニフォームは7月27日の市制記念試合(アルビレックス新潟戦)から3試合着用してもらいます。明日はW杯の日本の初戦で、大久保選手と川崎市出身の横浜F・マリノスの斎藤学選手の活躍をみんなで応援しましょう」とあいさつ、小林悠選手が新ユニフォームを着て登壇した(写真左上)。
続いて武田信平社長が「いつもフロンターレの応援をありがとうございます。ことしは2月26日のACL戦から5月18日まで11週間半で21試合こなしました。過密日程の中でよく頑張ってくれた選手をたたえたいと思います。今日はクラブ一同が心を込めておもてなしをしますので1日楽しんでください」と話した。
キャプテンの中村憲剛選手が「暑い中を着ていただいて感謝しています。中断前は(過密日程で)等々力でみなさんと何度も会っていましたが、次の試合までしばらく会えないので、きょうはゆっくりと選手とふれあってください」と笑顔で呼びかけた。
その後、選手らは舞台や出店に分かれ、サイン・撮影会やミニサッカーゲームに参加、おだやかな表情で気軽にサインや記念撮影に応じていた。会場ではこのほか、ふわふわやキッズランド、高さ40mのはしご車の試乗体験、ミニ四駆、スーパーフォーミュラカー、ホンダレーシングピットなどさまざまなアトラクションも催された。なかでも人気を集めたのは、2005年からフロンターレのマスコットとして活躍し、この日限りで活動を終了する野菜のカブをモチーフにした「ピーカブー」のメモリアルブース。現所属選手のほか、過去に所属した選手や他チームからのメッセージを各選手の写真とともに展示、事前申し込み制の写真撮影コーナーではメッセージの受け付けも行われ、抱き合って泣き出す女性もいた。
毎年人気の舞台には、杉山力裕・小林悠・谷口彰悟・大島僚太・福森晃斗・登里享平・新井昇太の7選手がさまざまなコスチュームで出演、フロンターレOBの中西哲生さんの進行でクイズやバルーンアート、料理などで対戦し、芸達者ぶりを披露した。ステージ前に大勢のファンを集めて催される「激アツLIVE」では、出演した選手らがロックグループ氣志團に扮してカツラと学ラン姿で「鉄のハート」などを客席に水をまきながら熱唱、客席では風間監督や選手がまじりファンと一体となってステージを盛り上げた。アンコールでは、武田社長もカツラと学ラン姿になって「今年は優勝するぞ!」と叫び、客席からコールが起きた。
フィナーレでは、ピーカブーさよならセレモニーが催され、キャプテンの中村選手場から表彰状、風間監督から花束が贈られ、選手全員でピーカブーを胴上げして別れを惜しんだ。その後、ピーカブーの今後について武田社長から、頭部と靴の色をフロンターレカラーに変え、公募した新たな名称で活動するというサプライズ発表が行われ(写真左下)、喜ぶサポーターも多かった。
最後に風間監督が「今日はありがとうございました。私はファン感に(サポーターと一体になってはじけるパフォーマンスに)少し慣れました。これから自分たちのスタイルのサッカーを突き詰める準備をしますので、こんどは皆さんとともにタイトルに慣れましょう」とタイトル取りを宣言、ファンから大きな拍手が上がっていた。
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