川崎市中原区の川崎市市民ミュージアムで10月12日と13日にさまざまなジャンルのアートを楽しむ「『BRA-BA!(ブラーバ)2014』」かわさきアートフェスティバル」(ブラーバ2014かわさきアートフェスティバル実行委員会主催)が催される。
このフェスティバルは、ミュージアムを拠点に川崎からアートを発信しようと2013年8月に設立した「ブラーバ」の初イベント。
ブラーバは、川崎市ゆかりのさまざまなジャンルの20代から80代の芸術家や文化人約50人で構成するクリエーターサロンで、定期的に交流会を開いている。会設立のお披露目をかね「アートを通して出会いとふれあいの機会を作ろう」とフェスティバル開催のアイデアが持ち上がり、ことし4月に会員の建築家山中新太郎さんを委員長に7人で実行委員会を立ち上げ、フェスタ開催の準備を進めてきた。
実行委によると、とかく敷居が高いと思われがちな「芸術」の垣根をとり払うため「アートとあそぼう」をテーマに、ミュージアム全体がおもちゃ箱をひっくりかえしたようにさまざまなアートと出会えるわくわくとした場になることをめざすという。
プログラムはブラーバ会員のアイデアよるものが多く、12日11時から行われるメインイベントのトークショー「今、子どもたちに伝えたいこと」は、川崎生まれの人形作家・与勇輝さんが仕事を通して知り合った同世代の女優黒柳徹子さんとの対談を提案して実現。このほか脚本家の山田太一さん、写真家の鬼海弘雄さん、地域プロデューサー阿佐美善久さんのトーク「豊かに生きることの処方箋」(13日10時)、ミュージアムの未来像をテーマに実行委員長山中さんと建築史家の五十嵐太郎さん、建築家の西澤徹夫さんのトーク「建築レジェンドへの挑戦」(13日12時)のほか、ピアニストの小原孝さんと俳優の長谷川初範さん、落語家の桂米多朗さんが出演する「フィナーレコンサート」(13日15時30分)など、ユニークな顔合わせによる催しも多い。
ブラーバではまた、若い作家を育てることも活動のひとつにしており、若手写真家が撮影した作品をアートプロデューサーに見せる「ポートフォリオレビュー」を開き、プロデューのきっかけとなる機会もつくる。
このほか、東日本大震災の被災地・福島県桑折町のモモ生産農家を舞台とした話題映画作「物置のピアノ」の上映会(12日13時30分、13日14時30分)もある。12日の上映後には企画制作の武重邦夫さんと似内千晶監督らスタッフとキャストのトークショーも行われる。
両日とも、落語講座、切り絵などのワークショップや自分で撮影した写真データを持ち込む「撮って、プリント、展示してみよう」などの参加型のイベントもある。会場では、若手からベテランのアーティスト約30人が館内のあらゆる場所で絵画や写真、彫刻、現代美術などを展示したりダンスパフォーマンスも行われる。
実行委では「料理もアート」と位置づけ、市内のフレンチ、イタリアン、アジアンなど人気店によるフードマルシェと美術書・写真集などのアートブックマルシェが中庭で催され「芸術と食欲の秋」が満喫できる。
参加は、映画と一部のワークショップなどを除き無料。
問い合せは電話044(754)4500川崎市民ミュージアム。イベントの開催時間などの詳細は川崎市市民ミュージアムのHP(こちら>)へ。