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2008-12-16

フロンターレ退団選手の送別会

川崎フロンターレを退団する選手の送別会に出かけ、サポーターらの手作りイベントの温かな雰囲気に、別れのつらさが薄らいだ。

最終節の行われる前々日、フロンターレ後援会の事務所に立ち寄り、10年在籍した我那覇の退団についての問い合わせや意見が多く寄せられているとの話を聞いた。クラブ史上、代表初選出で完全移籍した箕輪についても話を聞きたいというファンも多いことだろうと感じた。最終節がホームで引退ならば別れを告げる機会も作れるのかもしれないが、移籍となるとクラブ主催というわけにはいかない。
送別会を開いた主催団体は、そうしたサポーターの願いを受け入れる役目を果たした。代表に話を聞くと、クラブと連絡を取り打ち合わせをしたのは1週間前だったという。クラブの協力があったとはいえ、少年時代に所属したチームに母校の校歌を歌ってもらう、選手を見いだし入団させた元スカウトに花束を渡してもらうなど心憎いほどの演出に、短期間でよくやったと改めて感動した。
選手のあいさつを聞いていると、わずか1点差で2度目の昇格できなかった年にうつろな目でピッチに正座していたミノ、年頭のあいさつ回りで同級生に会い突然高校生の顔に戻ったタツヤなどさまざまな表情が浮かび、もらい泣きしそうになった。チーム設立前から取材を続けているため、ふとフロンターレの前身の社員選手中心だった1996年のシーズン終了前の練習試合と最初に昇格を果たした1999年の天皇杯を思い出した。対戦相手はいずれもヴェルディ川崎(当時)で、フロンターレ(富士通)側はシーズン終了後に退団する選手が多くいた。
フロンターレはクラブの歴史を塗り替えた戦士を大量放出し、サポーターや報道関係者からそっぽを向かれた苦い経験がある。その後、フロントは同じ轍を二度と踏まないようサポーターの心を大切にしており、それがこの送別会を実現させたのだろう。一方、かつて「川崎」とついていたヴェルディのイバラの道は、まだまだ続きそうだ。(ネコ)

Posted by k-press on 2008-12-16 at 10:13 午前 in ウェブログ, スポーツ | Permalink

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