全国新聞社音楽コンクール上位入賞者演奏会「交流の響き・2008inかわさき」を聴いた。
各地区の新聞社推薦による小学4年生から20代のまでの入賞者達がミューザホールで演奏し観客を沸かせた。ピアノ、ヴァイオリン、トランペットなど様々な楽器の音色と音楽が楽しめた。
今時の子供や青年は強いなーと思う。舞台に上がって堂々と演奏する。 一回りも二回りもスケールの大きい演奏で、曲も難曲だらけ。技術的に難易度の高い曲を平然と演奏する。
中学生、高校生が演奏した曲は音楽大生が試験などで選ぶ曲だ。よくまあ弾くなーと感心する。頭の下がる思いだ。
トランペットの演奏者は幼稚園の先生をしてるということだった。また学校の先生をしながら演奏者として頑張っていた人もいた。それってすてきだなーと思う。演奏の世界だけが音楽じゃないから。社会の中で触れる音楽のすてきさを自然に伝えることができるのだもの。
「演奏家でもありと医者でもあり」をめざしたいという青年もいた。それぞれが夢、希望、未来への期待を持って演奏に集中していた。
一つの響き、一つの音色が演奏者の瞬時の気持ちを聴衆に伝えてくる。
これがいいんだなー。不安、とまどい、自信、それぞれが自分の中で問いと答えの問答を繰り返している。それがストレートに伝わってくる。
聴いているのだが、姿が非常に美しいと感じてしまうのは純粋さが見えてくるからだろうか。純粋さはプロの演奏家に負けないものがあり、人を感動させる。
このような青年達のために、後押しできる社会を築くことが私たちのつとめなのだろうなー。帰り際、台風の後の静かな世空を見ながらそう思った。
そうそう、ゲストの清塚信也さんの演奏はさすが。
ステージミュージシャンとしても活躍しているだけあり、トークも抜群にうまい。
人々を引きつけるトークをちゃんと心得ている。
演奏はクラシックの基礎がしっかり学べて研鑽を積んでいるのでいたずらっぽい崩した弾き方になっても、要所はしっかり美しくまとめてくる。最後まで飽きさせない「ショパンの舟歌」の演奏には脱帽した。
すてきな一日だった。
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