7月・8月はサマーフェスタコンサートが大盛況。川崎市・東京都・横浜市・相模原市など大小のホールを拠点にそれぞれ趣向を凝らしたコンサートが行われている。
近年人気があるのは公開リハーサル付きコンサートや楽器体験、レクチャー付きコンサート。
私も8月5日〈火〉ミューザ川崎シンフォニーホールで行われたリハーサル付きコンサートに出かけてみた。曲目は全てラフマニノフ。指揮は尾高忠明、演奏は東京フィルハーモニー交響楽団でラフマニノフの交響曲第2番。パガニーニの主題による狂詩曲作品43のピアノソリストは小山実稚恵。オーケストラ版のヴォカリーズも演奏される。
私にとってはオールラフマニノフマニアは大喜びなのだが一般的にはどうなのかなー?と思っていたら、なんとこのプログラムは満席完売だとか。
私はラフマニノフの大大大ファン。だけどこんなにラフマニノフファンがいるとは思わなかった。TVや映画やCMとマスコミがラフマニノフの音楽を効果音や背景に使うので人々にとって耳慣れた身近な音楽になっているようだ。
一番影響を与えたのはTVドラマの「のだめカンタービレ」かもしれない。
さて、ホールに入ってみると子ども連れも多くこれにもびっくりした。リハーサルは昼間だが本公演は夜。それにもかかわらず子ども連れが多いのはラフマニノフ愛好者が増えたのだなーと。いやー親が聴きたいのだろうかなーとも思う。
リハーサルはとても楽しかった。指揮者と奏者がお互いに「音」で一つの世界を創っていく。
音楽がホールを包み、オーケストラの響きが絵巻物を朗読するように奏でる。もう私の中の感動は最高潮に達していた。今、このとき、同時に感動を受けているこのホールのみんなは何を感じ、何を思いめぐらせているのだろうと好奇心が湧いてきた。
ついつい天井を見上げ客席を見渡してみる。
聴き入っている一人一人のイスの寄りかかり姿や姿勢をみて、自然な姿の人間は美しいなーとまたまた感激。
私は旋律の流れとともに自分の人生を振り返っていた。小さな頃の生活の情景や会話、小さい頃の将来の夢などが蘇ってきた。妙なことに母親との会話も鮮明に思い出された。もちろん若き頃の恋の数々も。
音楽とは不思議なものである。人生を重ね合わせ希望をもらうこともできるし、忘れていた過去の記憶が蘇り懐かしい気持ちがこみ上げてくる。
帰りは、はじめて川崎市バス快速ミューザ号に乗ったがこれまた快適。お
得なコンサートにお得なアクセス。
幸せな一日だった。