4月は入学式のシーズン。入学式にぜったいかかせない風景は「さくら」。ところがこの「さくら」、最近の入学式では葉桜状態。おかげで入学式の祝辞は季節の言葉探しにてんてこまい。さて入学式の音楽もずいぶん様変わりである。
昨年の出来事。娘が入学した美術大学では学長の祝辞が終わった途端、ロックバンドの演奏が突如始まった。1300人近い新入生とその保護者は仰天。照明はメラメラ・チカチカ。
しかし、さらに驚くことはその保護者達。仰天を表面にださず、ロックを静かに聴いているのである。私は唖然。
「ロックは立ち上がるのじゃー」と片手上げて叫びたいところだが、隣の席の娘にたしなめられ、私はただただロックのリズムに合わせ顔を上下にゆらすだけ。
まわりをそっと見渡すと、新入生とその保護者達は真面目な顔で神妙に聞き入っている。
ロック演奏が終わるとまた祝辞の続き。これが今時の大学の入学式かと時の流れに戸惑った。
そう言えば8年前の息子の音楽大学の入学式では雅楽の荘厳な演奏に包まれて、式が厳かに始まった。しかし、こちらは新入生の一部がロックンローラーかと思わせるファッションとヘアーとメイク。奇抜なアート人間が勢揃いであった。
うーん。おばさんとしてはこの入学式は未だに消化できていない。
なんともなさけない話ですが。
コメント