2005-10-15
狛江の禅寺丸
狛江市内を歩いていると、13世紀初頭に川崎市麻生区王禅寺で発見された日本最初の甘柿「禅寺丸柿」が目につく。
どれもかなり樹齢を経ており、なかには市の「保存樹」に指定されたものもある。調布市には都天然記念物や市の天然記念物に指定された木がある。江戸から明治、大正時代には川を越えたこのあたりも産地のひとつだったと思われるが、いまはもいでいる様子をほとんど見かけない。
農家に取材に行った折りに聞いてみると、時々シブが混じっていたりタネが多いのでいまは食べないと答えが返ってくる。川崎側には保存会があり、ワインを作っていることなど伝えても関心は薄い。江戸でもてはやされた「水菓子」との伝えもあるので、いっそ「江戸柿」と銘うって売り出せば話題性もあるとも思うが、それでは「禅寺丸」を護り育てている人たちに申し訳がたたない。
放置されたままの柿を見るとちょっともったいない気がするが、野鳥がついばむ実がいまも切られず残されていると考えればいいのかもしれない。(ネコ)
Posted by k-press on 2005-10-15 at 03:11 午前 in 食 | Permalink | コメント (0) | トラックバック